多摩川や旧江戸川河口に残された天然干潟には、カキ礁と呼べるまでに発達したマガキの集団が復活しています。マガキなどの2枚貝は、1. 水中のプランクトンや有機物を濾し取る浄化機能や、2. 他の生物の住処になることで、注目されています。 そこで、3月に引き続き7月に旧江戸川河口と多摩川河口でカキ礁の概要調査を行いました。環境変動が激しい河口に生息できる特性を持つマガキであっても、環境が厳しい初夏には、やはり死んだ貝もみられましたが、その殻の表面には新たにマガキの稚貝が付着し、一部の貝殻にはハゼの仲間のチチブやギンポ類が住処や産卵場にしてました。 このほか、カキでできた空隙には、ケフサイソガニなどの小型のカニ類やヨコエビ類が多数生息していました。