【ジュネーブ伊藤智永】スイス北部のフランス国境に接するバーゼル、ジュラ両州は1日までに、フランスに対し、福島第1原発事故を受けて、仏アルザス地方の同国で最も古いフッセンハイム原発の運転を一時停止するよう要求した。 声明によると、同原発2基は1977年、78年から稼働しているが、「欧州でも最も活発な地震帯に位置しているため、安全性を再評価する必要がある」という。同原発からの距離はバーゼル州が約40キロ、ジュラ州が約60キロ。 スイスのロイトハルト・エネルギー相は、サルコジ仏大統領の訪日に同行したコシウスコモリゼ仏環境相の帰国を待って会談し、外交案件として提起する。 フランス原子力安全局は「今のところ、フランスで閉鎖が必要な原発はない」と要求を突っぱねている。 【関連記事】 スイス:原発事業者事務所で小包爆発 2人けが スイス:将来的に「原発廃止を」87% 新聞の世論調査 スイス