津波被災農地 菜の花植え塩害解消 東北大、今秋から 東北大大学院農学研究科の中井裕教授(環境微生物学)らのグループは15日、東日本大震災で津波をかぶった仙台市若林区の農地に塩害に強い菜の花を植え、土壌改良するプロジェクトに乗り出すと発表した。 農学研究科が世界で唯一保有するアブラナ科作物の遺伝子銀行「ジーンバンク」を活用。塩分の吸収力が旺盛で耐寒性、多収性を兼ね備えた品種の開発と栽培方法の確立を目指す。今秋に作付けし、来年春に花で地域を彩った後、菜種を収穫。搾った油を復興支援のシンボルとして販売する計画だ。 菜の花プロジェクトの舞台は、市の協力を得て若林区の農家から借り受けた水田など約1.4ヘクタール。学生ボランティアが塩分濃度の高い表土を除去し、耕作の下準備を行う。 グループはジーンバンクから耐塩性に優れた品種を栽培試験で選び出し、ことし10月ごろに現地で栽培を始める。耐塩性の研究