■立場悪用か 都が調査 東日本大震災や福島第1原子力発電所の事故から逃れてきた人の避難所となった「味の素スタジアム」(東京都調布市)にいた男性=自称(25)=が今年5月、生活保護開始に必要な当初の資金約30万円を調布市の福祉事務所から受け取った直後、所在不明となっていることが27日、分かった。男性の保護申請にはホームレス問題などで著名な司法書士も同行したことで、福祉事務所は「被災の緊急性」を認め、保護を決定していた。東京都では男性が「被災者」の立場を悪用し、保護費を持ち逃げした可能性もあるとみて調査に入った。 震災後、都は3月17日から味の素スタジアムと東京武道館(足立区)、同22日から東京ビッグサイト(江東区)を避難所として開設、閉鎖するまで計1400人以上が避難した。 関係者によると、男性は5月中旬に閉鎖間近の味の素スタジアムに避難。その直後に、調布市福祉事務所に生活保護申請を行