【ソウル=名村隆寛】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は28日、慰安婦問題をめぐる2015年12月の日韓合意に対し、韓国外相直属の作業部会が27日に発表した検証結果を受け、「政府間の公の約束であっても、大統領として、この合意で慰安婦問題が解決できないことを改めて明確にする」と表明した。韓国大統領府報道官が明らかにした。 文氏は日韓合意について、「国際社会の普遍的な原則に反するだけでなく、当事者(元慰安婦の女性)と国民を排除した政治的な合意」だとし、「大統領として気が重い」などと語った。また、合意に至った日韓政府間交渉について「手続き、内容にも、重大な欠陥があることが確認された。遺憾だがそれを避けることはできない」と述べた。 その上で、文氏は「歴史で最も重要なのは真実」とし、慰安婦問題での新たな対策を韓国政府に指示したという。 一方で文氏は、日韓関係について「両国が不幸だった過去の歴史を閉