ということで続きだが、「差別ダメ絶対」で差別というものに全く向き合ってこない習慣のあった我々が陥ったのは、実質的に学歴差別という普遍的でその構成員全員に当てはまるべき事態だったというのが実情ではないかということだ。自分より下となれば安心感を得、逆にこいつ自分より上かよとなれば急に被害をくらったかのような不快な気分になり、不快であるからこそこいつをどうにかしてやっつけてやらなければ気が済まないとなる。 差別したらし返す、されたらよりキツい差別をし返す、差別感情を向けられたとなれば加害してもいい権利を得たかのようになる、みなす。そういう不毛な状態を迎えたのではないかということである。 その結果、上に見られたいし他者を見下したいが、かといって下に見られれば誰もが不快になるという状態だった。中卒は誰もが言わないが「中卒かよ……」という実質的で明らかにストレートな差別状態だったし、かといって院卒は「