先週、本コラムの執筆を終えた直後、永田町ではちょっとした騒動が起きていた。 騒動の震源は、翌日(10月10日)に発売された『文藝春秋』、そこに寄せられた麻生首相の「強い日本を! 私の国家再建計画」という手記であった。 現職の総理大臣が月刊誌で論文発表を行うのは珍しい。 最近では、安倍首相が同じ『文藝春秋』に手記を寄せたが、それは首相辞任後であったし、小泉首相も同様に『文藝春秋』に登場したが、歴史について、作家の池波正太郎氏と対談するというものであった。 ところが麻生首相の論文は違った。首相就任直後の微妙な時期に発表されたうえに、さらに驚くべきことに、その中で「解散日」を特定するような記述があったのだ。 案の定、その真意をめぐって各メディアは過剰に反応し、大々的な報道が行われる結果となった。 〈国会の冒頭、堂々と私とわが自民党の政策を小沢代表にぶつけ、その賛否をただしたうえで国民