急激な人口減少に伴い、「働き手」としての外国人に期待が集まっている。既に、多くの職場が外国人の存在なしには成り立たなくなっているが、受け入れる側の意識はこのままでいいのだろうか。 2070年、日本の人口は8700万人になり1割超を外国人が占める――。23年4月、国立社会保障・人口問題研究所が公表した将来推計は驚きをもって受け止められた。実はその15年前、同じ未来を「予言」した提言書があったが、日の目を見ることはなかった。ネックになったのは今も根強い忌避感が残る、あの言葉だ。当時を知る関係者が舞台裏を証言した。 <目次> ◇「人材開国」50年間で1000万人受け入れ ◇立ちはだかった「無理解」 ◇「特定技能」導入に生かされた知恵 ◇日本独自の「移民」解釈 ◇反発抑えた「総理のご意向」 ◇腰の据わらぬ共生策 ◇全面受け入れは「国民の意思次第」 「人材開国」50年間で1000万人受け入れ この提