少し前の話になりますが、8月上旬に政府税制調査会の香西会長が、記者会見で、この秋以降に退職金の課税強化の検討を予定していると発表しました。 退職金の課税強化は昨年の税制調査会でも話題になっており、その行方に注目が集まっていましたが、最終的には何とか改正対象からは外れました。 それが今年もこの時期になり、またもや会長のこの発言ですから、ついに改正されるのか、といった感じです。 退職金は3段階で優遇されている では、現在の退職金課税(受取る側)はどのようになっているのでしょうか。 実は、退職金は3段階で優遇されているのです。 まず、1段階目は多額の「退職所得控除」です。 退職金に対する税金を計算する際には、勤続年数に応じて「退職所得控除」という金額を退職金の収入金額から差し引くことができます。 「退職所得控除」は勤続年数に応じて、以下のような金額になっています。 ◆勤続年数20年以下 4