メディアの恒例企画「長者番付」に制裁金命令が出された。メディアを抑え込むのに使われた新たな“武器”とは――。 経済メディア「フォーブス」が掲載している恒例企画の「長者番付」。そのハンガリー版に対して、制裁金が課された。 命令を出したのはハンガリーのプライバシー保護機関「データ保護・情報公開庁」。理由は、2018年5月に施行された欧州連合(EU)の新たなプライバシー保護法制「一般データ保護規則(GDPR)」違反だ。 メディアの名物企画が、プライバシー侵害と判断されたのだ。 デジタル時代に適応した新法制として知られるGDPRが、メディアを抑制するツールとして使われるケースは、これ以外にも指摘されている。 ルーマニアでは、データ保護機関が、GDPRを根拠に2,000万ユーロ(約25億円)の制裁金の可能性を示しながら、調査報道NPOに情報源の開示を要求した。 同様のGDPRを使ったメディアへの圧力