知日派として知られるロシアのゲオルギー・クナーゼ元外務次官が、露法務省によってスパイと同義の「外国の代理人」に指定された。ウクライナ侵略戦争を批判したことが問題視された。 クナーゼ氏は今後、当局の厳しい監視下に置かれ、事細かな活動報告などを要求される。プーチン露政権の敵とみなされた人々が苛烈な弾圧を受け、毒殺までされてきたことはよく知られている。 万が一にもクナーゼ氏の身に危険が及ばぬよう、国際社会は状況を監視し、露政府に「代理人」指定の撤回を働きかける必要がある。とりわけ日本には、北方領土交渉や日露交流でクナーゼ氏と深い縁がある。 ウクライナ全面侵攻から間もない昨年3月、クナーゼ氏は産経新聞の電話インタビューで侵略戦争を痛烈に批判した。 プーチン大統領が挙げる開戦理由には「全く同意できない」と言明した。露外務省の後輩らに向けて「今日の出来事(侵略)に加担しない唯一の方法は職を辞することだ