「雇用破壊」がすすみ、「ワーキングプア」や「格差社会」が深刻な問題となっている今日、労働法学は時代に即した労働者保護の形を打ち出すことができるのだろうか。経済学、社会学、憲法学、民法学など広い視点から検討するとともに、制定された「労働契約法」の可能性を徹底的に議論する。 【法律時評】 正念場を迎えつつある法科大学院制度の課題 大村雅彦 ■特集=新たな労働者保護のかたち 雇用形態の多様化と労働法政策 和田 肇 経済学から見た雇用形態の多様化の現状と課題 樋口美雄 格差問題に取り組むために必要なこと 玄田有史 労働者保護と憲法27条 葛★西まゆこ 労働契約と人格的価値――労働契約法に寄せて 吉田克己 《座談会》 労働契約法制定の意義 菅野和夫・土田道夫・根本 到・井上幸夫・木下潮音・小畑史子 【B&Aレビュー】 イギリス労働法研究会訳・ヒュー・コリンズ著『イギリス雇用法』 石田 眞 【論説】