九州電力「やらせメール」問題の原因を探り27日開かれた第三者委員会の初会合後、九電本社で開かれた記者会見。第三者委の郷原信郎委員長は、社内調査結果によらない徹底した再調査を表明し、真相解明がようやく緒に就く期待感を抱かせた。一方で真部利応社長は終始、歯切れが悪く、進退も明確にならないまま。松尾新吾会長からは、過去の原発説明会での社員動員に絡み“容認”ともとれる発言も。信頼回復への道のりが遠いことをうかがわせた。 「東日本大震災や福島第1原発事故で原子力部門を取り巻く環境が激変したのに、旧来の感覚、認識で対応したのではないか」。郷原委員長は冒頭、メール問題の本質をそう推し量った。加えて「西日本にいると認識が希薄になるのかもしれないが、(原子力事業者は)世の中から安全の評価、審判を受ける立場に変わっている。信じていいのか最大の関心がある」と批判。真部社長と松尾会長は伏し目がちに、じっと聴き入っ