原告側が逆転敗訴…イレッサ訴訟控訴審 : 社会 : YOMIURI ONLINE（読売新聞）肺がん治療薬「イレッサ」（一般名・ゲフィチニブ）の副作用を巡り、服用後に重い肺炎で死亡した患者３人の遺族が、承認した国と輸入販売元の製薬会社「アストラゼネカ」（大阪市）に計７７００万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、東京高裁は１５日、国と同社に賠償を命じた１審・東京地裁判決を取り消し、請求を棄却する原告側逆転敗訴の判決を言い渡した。 園尾隆司裁判長は「承認時には、副作用と死亡との因果関係が不明確で、添付文書に記載された副作用の注意喚起に欠陥があったとはいえない」と述べた。 ２００２年に世界に先駆けて輸入が承認されたイレッサは、服用後に間質性肺炎になる患者が相次ぎ、厚生労働省によると今年３月現在で８２５人が「副作用死の疑いがある」と報告されている。東京、大阪両地裁の判決はともに企業責任を認める一方、国の責任については判断が分かれていたが、初の高裁判決で国、企業双方の責任が否定されたことで、
