蔓延する「うつ病」と企業社会――98年から自殺者急増、景気低迷が背景に(1) - 11/10/24 | 16:13 「失われた10年」がすでに「失われた20年」になっている。それどころか、「失われた30年」に長期化する可能性が高まっている感がある。 警察庁の「自殺統計」、さらに内閣府の「自殺対策白書」によると、自殺者が一気にハネ上がって急増したのは1998年からである。それ以降は超のつく高水準横ばい状態にある。 「不動産バブル」崩壊による巨額不良債権問題が長期化し、大手銀行など金融機関の倒産が続発。大手銀行などの必死の生き残り策である再編成・合併などの日本経済の「愁嘆場」のボトムに差しかかった時期からである。この時期、一般の企業も一斉にリストラに走った。 経済が停滞し、しかも先行きが見えない。社会全体に暗い空気が広がり、閉塞感に覆われている――。いわば、「世紀末」の病にも見えたが、し