北は北海道、南は沖縄まで、故郷や思い入れのある土地の新聞を楽しんで――。全国から地方紙約100紙を集めた催し「ふるさと新聞展示」が、新宿区の区立中央図書館で開かれている。30日まで。 この企画は2017年に始まった。毎年1月に、元日の新聞を各地域ごとにまとめ、日替わりで展示している。地方から上京してきた住民に、出身地の新聞を読んでもらおうという狙いでスタートした。 「地元の方言を話せる若者が減っている」「特産品の出荷額が倍増した」。地域色豊かな見出しが訪れる人の目を引く。傍らには地域に関する書籍も。図書館の職員が選んだ。 東京出身者にも好評だ。 港区出身の会社員、清水レミさん(31)は「日本にこんなにたくさんの新聞があるなんて知らなかった。同じ日付でも、地域によって記事が全然違う」。四国や九州などから、通販で果物を取り寄せることが多いという清水さん。包装や緩衝材として使われた古新聞を眺める