事故後初なのに…防災訓練“メルトダウン除外” 東京電力福島第1原発事故後、初となる国の原子力総合防災訓練について、計画作りを指示された原子力安全基盤機構が「最悪ケースの想定は避ける」として、福島事故で起きた炉心溶融(メルトダウン)を除外するなどの方針をまとめていたことが30日、分かった。 共同通信が情報公開請求で計画案を入手したもので「地域住民の不安を増長する」という理由。危機対応への意識が乏しい姿勢が浮き彫りになり、先行きに不安を感じさせる。
事故後初なのに…防災訓練“メルトダウン除外” 東京電力福島第1原発事故後、初となる国の原子力総合防災訓練について、計画作りを指示された原子力安全基盤機構が「最悪ケースの想定は避ける」として、福島事故で起きた炉心溶融(メルトダウン)を除外するなどの方針をまとめていたことが30日、分かった。 共同通信が情報公開請求で計画案を入手したもので「地域住民の不安を増長する」という理由。危機対応への意識が乏しい姿勢が浮き彫りになり、先行きに不安を感じさせる。
原子力安全委員会ワーキンググループ報告書は、全交流電源喪失による炉心損傷の可能性を指摘していた(木口慎子撮影) 福島第一原発事故の要因になった長時間の全交流電源喪失(SBO)について、原子力安全委員会のワーキンググループ(WG)が一九九三年、炉心損傷を招く可能性があると認めながら、「考慮する必要はない」とした国の安全設計審査指針を追認する報告書を出していたことが分かった。安全委は報告書を公表せず、その後の安全対策にも生かしていなかった。 安全委の班目(まだらめ)春樹委員長は「『SBOを考えなくてよい』と書いたのは最悪」と認めた上で「前から安全規制改革をやっていれば事故は防げた」と述べ、経緯を検証する方針を明らかにした。 WGは原子力施設事故・故障分析評価検討会に設けられ、五人の専門委員と四人の外部協力者が参加。九一年十月から九三年六月にかけて非公開で十二回の会議を重ね、国内外のSBOの規制
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