原発開発と、その報道に関わってきたメディアの在り方を問う講演会「原発安全神話はどう作られたか~マスメディアと司法の責任について考える~」が4日夜、横浜市中区の横浜弁護士会館で開かれ、約100人が参加した。登壇したフリージャーナリスト志村嘉一郎さんは「メディアも原発は安全だと信じ込まされ、それを報道してきた。反省しなければならない」と述べた。 全国紙記者だった志村さんは1973年から、電力業界の担当記者として東京電力を取材。「原発は絶対に安全と盛んに言われ、メディアも洗脳されていた」と当時を振り返った。 「大きな転換点」と指摘したのは、同年の石油危機。企業の新聞広告が減る中、原発に批判的だった志村さんの勤めた新聞社は電力会社の商品広告を掲載した。「すると原発反対の記事を掲載していた新聞社も広告を掲載するようになり、気が付くと、地方紙を含め新聞業界が原発のPR広告を載せるようになった」