最も近い裁判所に1度行くだけで1週間かかる、東京の小笠原諸島の父島と母島について、最高裁判所はテレビ会議システムを利用して住民が島に居ながら民事調停を受けられる仕組みを、ことし4月から導入する方針を固めました。 東京の都心からおよそ1000キロ離れた父島と母島などからなる小笠原村には裁判所がなく、最も近い裁判所まででもフェリーで片道25時間以上かかるうえ、6日に1便程度しかないことから、1度行くだけで1週間も島を離れなければなりません。 こうした状況について、村は去年5月、住民に裁判を受ける権利を放棄させるものだとして、最高裁判所に改善するよう申し入れていました。 最高裁は、ことし4月から、村役場と東京簡易裁判所をテレビ会議システムで結んで、裁判所に行かなくても民事調停を受けられる仕組みを導入する方針を固めました。 民事調停は、金の貸し借りなどの生活に身近な紛争を解決するもので、住民は村役