2011年02月03日23:11 カテゴリ経済 電波行政という相撲部屋 きのうは日本の電波行政が相撲の八百長に似ていることを示したが、これは偶然の一致ではない。マスコミの監視を逃れてきた電波行政には、前近代的な官民関係がいまだに強く残っているからだ。今週のニューズウィークで書いた「貸し借り」は、一種の贈与にあたるが、相撲の八百長もこの原理で動いている。力士の「注射」に現金の授受はなく、別の場所で星を返す貸し借りで八百長のネットワークは維持されている。 日本では会社の中の人間関係でも商慣習でも、「貸しをつくった」とか「借りを返す」といった行動が実に多い。相撲の八百長でも明示的な契約はないので、借りたまま「食い逃げ」することが合理的だが、そういうことをやると評判を落とし、村八分になる。この短期的な利益と長期的な評判のどちらが重要になるかは、贈与の大きさで決まる。 ゲーム理論で考えると、繰り返し