(新聞通信調査会発行の「メディア展望」7月号に掲載された筆者原稿に補足しました。) 広告ブロックについての報告書 ネット広告の表示を遮断するプログラム、通称「広告ブロック」が欧米を中心とした新聞界で昨年来大きくクローズアップされるようになっている。 紙からデジタルへとニュースの配信先を大きく移動させつつある新聞界にとって、ネット広告が遮断されれば死活問題になりうる。 調査会社「ページフェア」とソフトウェア企業Adobeによれば、広告ブロックによって失われた広告収入は昨年1年間で218億ドル(約2兆2321億円)に上る。 世界新聞・ニュース発行者協会(WAN-IFRA)が4月末にまとめた報告書「広告ブロッキングー出版社にとっての意味と戦略」から、内容の一部を紹介したい。(ここでの「出版社」とは情報コンテンツをウェブサイトに出す主体=パブリシャーを指し、新聞社を含むニュースメディアの意味である