司法当局がいま、猛烈なメディア規制に乗り出している。フリージャーナリスト・草薙厚子氏が書いた『僕はパパを殺すことに決めた』が、その格好の餌食となり、草薙氏に供述調書を見せたとされる鑑定医の崎浜盛三医師が逮捕されたことは記憶に新しい。 ネタ元にも口封じ? 「われわれ記者は、常日頃から刑事や検察官、そして鑑定医から〝殺し〟の情報を集めている。こちらが食い込んだネタ元なら、調書だって見せてくれる。それを犯罪だといわれたらネタ元は委縮してしまうし、事件の真相をすっぱ抜くことはできなくなってしまう」(全国紙・社会部デスク) 2006年6月、奈良県の医師宅が放火され、妻子3人が亡くなり、高校1年の長男が逮捕されたこの事件は、全国に衝撃を与えた。 「長男について、奈良家裁から精神鑑定を頼まれた崎浜医師は昨年8月、親しい京都大学教授の紹介を受けて草薙氏と出会った。10月には自宅やホテルで調書を見せたり、鑑