既存メディアは記者クラブの参入障壁を壊し、権力への監視力を取り戻せ 熊本日日新聞「不起訴の陰影」企画キャップ・植木泰士記者との対話を通じて④完 高田昌幸 東京都市大学メディア情報学部教授、ジャーナリスト 「検察は不起訴の理由を明らかにしていない」というニュースは、今も増え続けている。ネットニュースの見出しに“謎の不起訴”という文字が並んだこともある。不起訴理由が明らかにならない現状は、検察が不起訴理由を公表せず、報道機関もそれ以上の取材ができない(しない)――という2つが固定化してしまったからだ。 他方で、それを疑問視する声は大きくない。取材現場の常識にもなりつつある“謎の不起訴”は結局、何をもたらすのだろうか。 初回:「不起訴理由が見えない記事」から見えるもの~名誉回復と権力監視に力を尽くさぬ記者クラブメディア 第2回:「不起訴」の説明責任を果たさない検察と、追及力が劣化した取材現場 第