ルポ 最底辺―不安定就労と野宿 (ちくま新書) 作者: 生田武志出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2007/08メディア: 新書購入: 17人 クリック: 171回この商品を含むブログ (87件) を見る「<野宿者襲撃>論」の生田武志の新著。前著もとても重く、考えさせられる本だったが、本書も凄い。 「ルポ」とあるように、本書は日本最大の寄せ場である大阪釜ヶ崎の野宿者、日雇い労働者などが置かれた状況を非常に具体的に解説した本になっている。前著では「野宿者襲撃」についてのわりあい理論的な考察が主題としておかれていたが、本書では二十年間野宿者支援活動を続けてきたという著者の経験を積極的に取り込んで、生々しく説得力ある本となっている。 これを読むまで知らなかったが、生田氏はじっさいに釜ヶ崎で日雇い労働者として何年も生活を続けてもいたようで、日雇い労働の現場の経験がいくつも書き込まれていて、その
2007年10月03日22:45 カテゴリ書評/画評/品評 書評 - ルポ 最底辺 目から鱗、というより耳から垢というのが相応しい一冊。 ルポ 最底辺 生田武志 あなたは、最底辺をどれほど知っているだろうか。 本書「ルポ 最底辺」は、20年に渡って「最底辺」である彼らと暮らしてきた著者によるレポート。そこには、20年一緒に暮らしてきた者だけがわかる最底辺ぶりが、実に鮮明に記録されている。 目次 筑摩書房 ルポ最底辺 ─不安定就労と野宿 / 生田 武志 著より はじめに 北海道・九州・東京、その野宿の現場 第1章 不安定就労の極限―80〜90年代の釜ヶ崎と野宿者 第2章 野宿者はどのように生活しているのか 第3章 野宿者襲撃と「ホームレスビジネス」 第4章 野宿者の社会的排除と行政の対応 第5章 女性と若者が野宿者になる日―変容する野宿者問題 第6章 野宿者問題の未来へ 恥ずかしながら、私は
赤木智弘氏の本は 『若者を見殺しにする社会』というタイトルだと言うことですが、本音のところでは、医療保険(まあ、マイケル・ムーアの映画『シッコ』を見るとアメリカよりだいぶマシだが、カナダ、フランス、イギリスと比べると落ちるなぁ)、年金の体たらくを見ていると、これからの人(若者たち)が年寄りに成る頃は、悲惨な『年寄りを見殺しにする社会』が到来するのかと、そして、今、現在進行系で「ジジィ・ババを見殺しにする時代」の足音が併走して聞こえます。 恐らく、ここに言う赤木さんの「若者」は「就職氷河期世代」とイメージしていますが、勿論、この世代でも、日経連が95年に出した「新時代の『日本的経営』」における仕分けでは、(A)や(B)の若者がいるのは当然で、本書の「若者」は(C)の「若者」を中心にフォーカスしているわけで、他方、かっていい思いをしたかもしれないが、ジジィ・ババ達は、今の時点、これから、排除の
9月11日に創刊4周年を迎えた雑誌『ビッグイシュー』日本版はこのほど、ホームレスの自立支援部門となる「ビッグイシュー」基金を設立したと発表した。基金の形態は特定非営利活動(NPO)法人。ホームレスである雑誌の販売員たちが、販売で自立資金をためたあと、アパートを探し仕事を得て自立していくまでをサポートする。 『ビッグイシュー』は1991年にロンドンで創刊された雑誌。THE BODY SHOPのゴードン・ロディック会長の肝いりで、ジョン・バード氏が立ち上げた。ホームレスの人たちに「雑誌販売」という仕事を与えることで自立を支援するというビジネスモデルを成功させ、現在、世界28カ国80都市と地域に拡がっている。 日本での創刊は2003年9月。1部90円で販売員が買い上げ、200円で販売し、差益110円を生活と自立資金に充ててもらう流れで、これまでに205万冊を売り上げ、ホームレスの販売員たちに2
昨日のネットカフェ難民の調査結果は、昨日の夕刊各紙でも大きく取り上げられていました。(日経だけは、同じ派遣でも違う話題を1面に持ってきていたようですね。さすが日経とでもいうべきか) 朝日はこういう論評をしていますね。 http://www.asahi.com/life/update/0828/TKY200708280217.html >厚労省は来年度からネットカフェ難民向けの相談窓口を設け、職業紹介や無料技能講習の紹介などを始める。だが、NPO法人「自立生活サポートセンターもやい」の湯浅誠事務局長は「就労支援だけでは解決は難しい。職業訓練の間の生活費、住居費をどうするか。日雇い雇用保険の適用など、既存の制度で使えるものもあるはずだ」と指摘する。 >今回の調査は、こうしたホームレス状態が若年層にも広がっている現実を行政にも突きつけた。独協大学の森永卓郎教授は「非正規雇用の拡大で、新たな貧困層
I 職業安定局需給調整事業課 課 長 鈴木 英二郎 企画官 田中 佐智子 電 話 03-5253-1111(内線5747) 夜 間 03-3502-5227 II 職業安定局就労支援室 室 長 北條 憲一 室長補佐 内野 智裕 電 話 03-5253-1111(内線5726) 夜 間 03-3502-6776 (PDF:567KB) 日雇い派遣労働者の実体に関する調査結果報告書(1ページ(PDF:89KB)、2~7ページ(PDF:224KB)、 8~12ページ(PDF:214KB)、事業所アンケート(PDF:146KB)、労働者アンケート(PDF:112KB)、全体版(PDF:3,427KB)) 住居喪失不安定就労者等の実態に関する調査報告書(表紙~2ページ(PDF:284KB)、3~9ページ(PDF:411KB)、10~13ページ(PDF:452KB)、 14~1
ネットカフェ難民、全国で5400人・厚労省調査(日経) http://www.asyura2.com/07/senkyo41/msg/342.html 投稿者 天木ファン 日時 2007 年 8 月 28 日 12:33:31: 2nLReFHhGZ7P6 http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20070828AT1G2800D28082007.html ネットカフェを泊まり歩いて暮らす「ネットカフェ難民」が全国で推計約5400人にのぼることが、厚生労働省が初めて行った調査で28日分かった。半数が日雇い派遣やパートなど非正規雇用だったほか、40%は失業者や就職活動をしていない無業者だった。年齢別では20代が26.5%とトップで50代も23.1%。厚労省は住居確保や就労支援に向けて約1億7000万円を来年度の概算要求に盛り込む。 厚労省は6月から、全国約32
湯浅です。 餓死事件を起こした後も反省の色が見られない北九州市を刑事告発することが決まりましたので、お知らせします(併せて8月26日の東京集会も。水際作戦の録音テープなど流します)。 告発は、8月24日午後1時、福岡地検小倉支所です。 また、午後1時半には北九州と東京で同時に記者会見を行います。 詳細は、以下の通りです。 よろしくお願いします。 ***** 2007年8月20日 マスコミ関係者 各位 生活保護問題対策全国会議 事務局長 弁護士 小久保 哲 郎 〒530-0047大阪市北区西天満3丁目14番16号 西天満パークビル3号館7階 あかり法律事務所 電話 06-6363-3310 FAX 06-6363-3320 拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。 私たちは、違法な生活保護行政のあり方をただすことなどを目的として、本年6月3日に設立された、弁護士・司法書士・学者
日本の民衆や労働者がたどってきた悲惨な歴史をつづった書。というよりか、なまなましい日本人の父祖の生活や実態が間近に感じられる名著である。 むかし宮本常一の『生業の歴史』(未来社)にも歴史の教科書にすべきだと書いたが、まさしくこの本も歴史の教科書にとりあげられるべき内容の本である。政治屋や国家の歴史なんていらない。民衆はどう生きてきたのかとリアルにわかる歴史書のほうがもっと私たちのためになるものである。 私たちはなぜか労働や世間の実態というものを知らない。学校に隔離されて世間の実態を知らない。そして社会に出て労働の世界に面喰い、それでも世間の実態やなりたちが理解できない。 私たちはこの世間の実態というものが空白のまま、社会につき落とされるのである。だから私はやみくもに世間や労働社会の実態を知りたいと労働界をうろうろしてみたのだが、おそらくはこの本のような知識を探していたのだろうと思う。 この
2 0 0 7 . 8 . 9 低所得者層を苦しめる物価の二極化 ~生活必需品価格上昇と贅沢品下落により実質所得格差は拡大~ 第一生命保険相互会社(社長 斎藤 勝利)のシンクタンク、株式会社第一生命経済研究所 (社長 小山 正之)では、標記のとおり「低所得者層を苦しめる物価の二極化」と題するレポ ートを取りまとめましたので、ご報告いたします。 < 要 旨 > ○ 日 本 経 済 は 年 明 け 以 降 、コ ア C P I の 前 年 比 が マ イ ナ ス を 続 け て い る が 、物 価 が 下 が っ て い る と 感 じ る 消 費 者 は 必 ず し も 多 く な い 。 今 回 の C P I コ ア 前 年 比 マ イ ナ ス 局 面 は 、 過 去 と 比 べ て 教 養 娯 楽 や 家 具・家 事 用 品 、住 居 費 の 押 し 下 げ 寄 与 が 大 き い
ワーキングプアは「貧困の再発見」 それはともあれ、ワーキングプアに注目が集まったのは、まじめに働いているのに、なお貧しいということに世間が驚いたということであろう。逆に言うとそれは、高齢や病気、障害などで働けない人や怠けて働かない人だけに貧困が見られるという感覚を多くの人が持っている、ということだろう。 おまけに、つい最近までの日本では、その気になれば働く場はどこにでもあると皆が信じてきたので、その気になっているのに働く場がなかったり、働いても貧しいというようなことは想像しにくく、そのこともワーキングプアという現象への驚きとなって現われたのかもしれない。 現代の貧困P17より。 「高齢や病気、障害などで働けない人や怠けて働かない人だけに貧困が見られるという感覚を多くの人が持っている」だけで、働いても貧しい人は昔からいました。 例えば、手の離せない幼い子供がいる母子家庭。こういう家庭環境は就
スーヴェニール、ドイツの風景(ハイデルベルク) [神経衰弱の寄生虫が取り憑いた美しい国の現況] 朝青龍が神経衰弱になり、吉田拓郎が男性更年期障害になったというホットな事例もあるので、ここでもう一度、我われ日本人は<参院選の歴史的大敗→内閣支持率10%台が目前>の事態に至っても『宰相の座にしがみつく安部なる人物が“本物の人間”であるというアナロジカルな意味での常識問題』を根本から疑っておいた方が良いと思われます。仮に、それが比喩的な意味でしかあり得ないとしても・・・、ひょっとすると、これは正真正銘の神経衰弱の『寄生虫』が取り憑いた美しい国の業病がますます重篤化する兆候であるのかも知れないからです。つまり、この奇異な兆候は、かの「昭和の妖怪」(参照、http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%B8%E4%BF%A1%E4%BB%8B)が直系の安部へ照射し続けてきた「
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