平成9年に神戸市で起きた小学生連続殺傷事件で、少年審判を担当した元裁判官が決定文の全文を雑誌に提供したことについて、元裁判官が現在弁護士として所属する大阪弁護士会は、法律家としての守秘義務に反するとして、業務停止3か月の懲戒処分にしました。 弁護士会によりますと、井垣弁護士は、平成9年に神戸市で起きた小学生連続殺傷事件で、家庭裁判所の裁判官として、当時中学3年生だった少年の少年審判を担当し、医療少年院に送ることを決めました。 退職したあとの去年4月、元少年の成育歴や犯行前後の心情などが詳しく記された少年審判の決定文の全文を月刊誌「文藝春秋」に提供し、掲載されました。 また、去年6月に元少年の手記が出版されたあとには、井垣弁護士しか知りえない事実を含む記事を「文藝春秋」に寄せていました。 大阪弁護士会は、こうした行為が「法律家としての守秘義務に反していて少年法の趣旨にも反し、事件関係者に多大