青色LEDのノーベル賞を契機に、日本の技術力はこのままで大丈夫なのだろうか、なぜ日本企業・日本社会が変われないのか、そして社会や企業はどうするべきか、という議論が始まっています。 これは「古くて新しい問題」で10年以上前から言われていても、なかなか解決できない難しい問題です。 なぜ解決が難しいかというと、「過去の成功が大きいほど組織を変えることは難しい」ことがあります。 経営学では「イナーシャ」と呼ばれ、「慣性の法則:一度走り出すと止まることは難しい」。 企業や社会が成功体験を積むにつれ、成功モデルがより強固になるように組織は最適化されて行きます。 これは経営や政策としては「正しい」ことです。 日本の電機メーカーで言えば、80年代から2000年代初頭まで続く、「アメリカのコピーと言われようが、高品質な製品を安価に製造する」というモデルですね。 その場合には、人事制度も、「一人のスター技術者