昨年から量子コンピュータ業界は大きな転換期に入りました。これまで人類には難しすぎるという量子コンピュータはみんなで四苦八苦しながら開発をしてきたと思います。具体的な沿革としては、 1、2012年に簡易型量子コンピュータみたいな量子アニーリングマシンが出る。 2、量子アニーリングマシンは2016年をピークに2018年ごろに廃れる。(デスクトップパソコンと大差ないことがわかる) 3...
量子力学の法則を利用することで通常のコンピューターよりも複雑な計算を高速で行えると考えられている量子コンピュータは、MicrosoftやIntelなど、さまざまな企業が研究開発に取り組んでいます。しかし、一部の専門家は、量子コンピューターの実現について「多くの人が思っているよりもさらに未来のことになる可能性がある」と指摘しています。 Quantum Computing’s Hard, Cold Reality Check - IEEE Spectrum https://spectrum.ieee.org/quantum-computing-skeptics 素粒子の世界で見られる「重ね合わせ」や「量子もつれ」などの性質を利用して、従来のコンピュータでは不可能な処理を行うことができると考えられている量子コンピューターは、財務モデリングや物流の最適化、機械学習の高速化など、現実のさまざまな問題
量子コンピュータ技術推進委員会若手インタビュー 大規模かつ実用的な量子コンピュータの実現に向けた、若手研究者3人の挑戦 NTTコンピュータ&データサイエンス研究所 / NTT コミュニケーション科学基礎研究所 鈴木泰成、遠藤傑 / 竹内勇貴 ―近年、量子コンピュータを取り巻く環境は大きく変化している。 最前線で研究を進める研究者は、今の世界をどう見て、未来をどう作り上げていくのか。本連載では、日本で量子コンピュータ技術の研究開発において活躍する若手研究者の声から、量子コンピュータにまつわる様々な視点を届けていく。 加速度的に進む量子コンピュータの大規模化競争。しかし、誤り耐性のある実用的な大規模コンピュータの実現には、克服すべき課題も山積しており、実装技術を可能にするための基礎研究が世界中で進められている。一方で、理論的知見から量子コンピュータの能力の限界を明らかにする研究も進んでいる。
量子コンピューティングの進歩は間もなく行き詰まり、大企業は開発計画を凍結し、投資家は新興企業への投資をしぶる「量子の冬」がやって来るという説がある。 「冬は近づいている」と言うのは、ドイツのミュンヘン数理哲学センター(MCMP)の物理学者で、複数の著書を持つSabine Hassenfelder氏だ。同氏は11月に公開された動画の中で、「過大な期待が生み出したバブルはいずれはじける。遅いか早いかの違いだけだ」と述べた。 この言葉が正しいことを示す兆候もある。2022年に量子コンピューティングの市場は大きく混乱し、有望な技術を持つとされる上場企業3社の株価が急落した。新興各社は生き残るために統合の道を選んだ。Global Quantum Intelligenceのアナリストによれば、これまでに8件の合併が行われ、企業統合の流れは確実に存在するという。 しかし、12月に開催された量子コンピュー
2022年12月、販売開始しました! 深センSpinQ社の卓上量子コンピュータ。1テスラぐらいの磁力で2つの量子を閉じ込め、計算している @tks です。深圳の量子コンピュータ企業SpinQに行ってきました。 秋田先生のレポート量子コンピュータとのファーストコンタクトをしてきたをぜひ読みましょう デスクトップで量子コンピュータが動く! 深圳のSpinQ社は、世界で最初のデスクトップ量子コンピュータを商品化し、販売しています。NMRという、磁場と電磁波を加えて原子核の「スピン」の量子状態を操作・計測する方式を用いて量子計算を行う方式で、2020年に販売開始したGeminiと2021年末に販売を始めたGemini-Miniでは2つの量子ビット(Qubit)を操作します。 Gemini-miniの内部 かなり強い永久磁石2つの間に、液体の入ったチェンバーがあり、その液体に電磁波を当て、量子状態を
量子コンピュータをつくっているSPINQへ行ってきた。自分は大学時代に量子力学は勉強したことはあるものの、量子コンピュータについては「なんかすごいもの」ぐらいの、ものすごく雑な知識しかなかったので、事前に「量子コンピュータが本当にわかる!」という本で予習。それによると量子コンピュータの基礎はこんな感じ。 普通のコンピュータ向けのアルゴリズムとは根本が違う、量子コンピュータでしか使えない、チートともいえるアルゴリズムが使える問題は劇的に速くなる可能性がある それ以外の問題は、普通のコンピュータと同じことしかできない(論理演算に基づく情報処理処理) 「情報処理」は、「量子ビット(qbit)の状態を外部から変化させる」操作。そのやり方は量子ビットの物理的実態によって様々。 結果を観測する時点で量子状態が収束するので結果は確率的。つまり1回「情報処理」をしたあとで結果を観測すると、可能な量子状態の
米決済サービス大手ペイパル(PayPal)は、実用化前の先端技術に特化したセキュリティ研究開発チームをレイオフ(一時解雇)した。Insiderの取材で明らかになった。 本件を直接知る関係者によれば、ペイパルは経費削減のために社内のリストラクチャリング(構造改革)を進めており、他の部門にもレイオフの波が押し寄せる可能性がある。 「ペイパル社内では組織再編や重点事業の見直しが行われています。周知の通り、ここ数四半期の業績は振るいませんでしたから、締めつけは厳しくなっていると思います」 同じ関係者によると、脅威インテリジェンス(=サイバー攻撃に関する情報)のような高度情報セキュリティ分野にかかわる従業員もレイオフされたという。 ペイパルの広報担当は、冒頭の研究開発チームをレイオフした事実を認め、その理由として「近い将来に事業化できるテーマではない」ことを挙げた。 今回(4月1日前後)のレイオフ対
Bruce Schneier 先生のブログ記事より。 The impact of hardware specifications on reaching quantum advantage in the fault tolerant regime: AVS Quantum Science: Vol 4, No 1 Breaking 256-bit Elliptic Curve Encryption with a Quantum Computer - Schneier on Security この論文で256ビット楕円曲線暗号を破るのに必要な量子コンピュータのサイズを計算したらしい。 概要(ABSTRACT)には Finally, we calculate the number of physical qubits required to break the 256-bit elliptic
最近,量子コンピュータの話題をニュースや新聞で見かけることが増えてきました. その中で気になってきたのが,組合せ最適化と量子コンピュータ(特に量子アニーリング)に関する怪しい言説.私自身は(古典コンピュータでの)組合せ最適化の研究をやってきて,量子コンピュータを研究しているわけではないのですが,さすがにこれはちょっと・・・と思う言説を何回か見かけてきました. 最近の「量子」に対する過熱ぶりは凄まじいので,こういう怪しい言説が広まるのは困りものです.すでにTwitter上には,“組合せ最適化は今のコンピュータでは解けない”とか“でも量子なら一瞬で解ける”という勘違いをしてしまっている人が多数見られます*1. さすがに危機感を覚えてきたので,この場できちんと指摘しておくことにしました. 今北産業(TL;DR) “古典コンピュータは組合せ最適化を解けない” → 古典コンピュータで組合せ最適化を解
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