前回の話はこちらから https://note.com/malaysiachansan/n/n5111a94f1668 この話は2022年まで遡る。マレーシアの港湾でコンテナリース会社を経営する氷堂律(ひょうどうりつ、通称ちゃん社長)は、この日、クアラルンプール市内のモントキアラという地域にいた。モントキアラはマレーシアで最も外国人が多く住むエリアの一つであり、多くの外資系企業の駐在員や外交官がこの地域には居住している。当然ながら日本人の数も非常に多く、たくさんの日本料理店が軒を連ねている。ちなみにモントキアラは公共交通機関が発達しておらず、車を持っていないと行くことが難しいエリアである。それゆえに貧民層は少なく、比較的治安が保たれている地域とも言える。 さて氷堂がここに来た目的は、友人のリュウジが日本から移住してきたからだ。2人は共に香港で働いていた時期があった。当時、氷堂は大手コンテナ