しかし、すべての苦闘を経た今、結局私は、心理学は心の哲学の制約を免れないと確証している、ウィトゲンシュタインは、そのちょっと気取った文章(「探求」)の一つで、心理学について次のように言う。 心理学の混乱と不毛は、それを「若い科学」とよぶことによって説明されるものではなく、その状態はたとえば初期の物理学のそれに匹敵するようなものではない。…というのも、心理学には実験的方法と概念的混乱があるからである。 実験的方法が存在するおかげで、われわれは自分たちを悩ませている問題を解決する手段をもっていると思ってしまう。問題と方法とは、お互いに関係がないのに。 心の性質と働きに関するわれわれの概念と言語を明確化しうる、そのより好ましい方法の問題を、もし哲学が扱うのなら、明らかにわれわれは哲学と提携していなければならない(どれほどわれわれが、その提携を内密にしておきたいとしても)。心についての洗練された哲