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心の哲学に関するsakstyleのブックマーク (144)

  • 『メタゾアの心身問題』 - うつし世はゆめ / 夜のゆめもゆめ

    メタゾアの心身問題――動物の生活と心の誕生 作者:ピーター・ゴドフリー=スミスみすず書房Amazon ピーター・ゴドフリー=スミス『メタゾアの心身問題』塩﨑香織訳、2023年、みすず書房 『メタゾアの心身問題』を読んだ。前著『タコの心身問題』を楽しく読んだのでこちらも楽しみにしていた。年末年始に読んでいたらあっという間に読み終ってしまった。ちなみに「メタゾア」は耳慣れない言葉だと思うが、多細胞の動物がだいたい含まれるカテゴリーらしい。 タコの心身問題――頭足類から考える意識の起源 作者:ピーター・ゴドフリー=スミスみすず書房Amazon 『タコの心身問題』もそうなのだが、読んでいない人に内容を伝えるのがとても難しいタイプのだ。どちらも基的には心の哲学のといって良いと思うのだが、心の哲学のと聞いてイメージする内容とはかなり異なっている。何しろ『メタゾアの心身問題』には、「カイメン」「

    『メタゾアの心身問題』 - うつし世はゆめ / 夜のゆめもゆめ
    sakstyle
    sakstyle 2024/01/09
    「ひとことでまとめると「人間がほとんど出てこない、いっぷう変わった心の哲学の本」」「それらについて哲学をする前に、生態について詳しく書くことは避けられないと思う」やはり読んだ方がいいかなー
  • ヤドカリやハチやタコの「経験」はどのようなものなのか?──『メタゾアの心身問題――動物の生活と心の誕生』 - 基本読書

    メタゾアの心身問題――動物の生活と心の誕生 みすず書房Amazonこの『メタゾアの心身問題』は、タコやイカがどのような「意識」を持っているのかについて様々な観察・研究をもとに紹介した、『タコの心身問題』の続篇にあたる。 『タコの心身問題』は邦での刊行が2018年で、その後何度も「人以外の生物の心、意識」や「タコの知性について」語る時にこのブログや他所の原稿で何度も取り上げてきたノンフィクションだったが、作(メタゾア〜)もそれに勝るほどの知的興奮を与えてくれる傑作だ! 作でもタコの話題が前作より最新の情報とともに語られているので、ある意味では続篇にしてアップデート版といえる内容に仕上がっている。 タコの心身問題――頭足類から考える意識の起源 作者:ピーター・ゴドフリー=スミスみすず書房Amazonタコに続いての「メタゾア」なので、当然作ではメタゾアの心と意識について触れていくわけだが

    ヤドカリやハチやタコの「経験」はどのようなものなのか?──『メタゾアの心身問題――動物の生活と心の誕生』 - 基本読書
  • ギャラガー, ザハヴィ “現象学的な心:心の哲学と認知科学入門” - three million cheers.

    現象学的な心: 心の哲学と認知科学入門 作者:ショーン・ギャラガー,ダン・ザハヴィ勁草書房Amazon 書籍紹介やブックフェアでよく見かけていたをようやく読んだ。 現代現象学の観点から「心の哲学」に対して分析哲学とも認知科学とも異なるアプローチで迫る。 これまで分析哲学が「心の哲学」を展開し認知科学の成果へも積極的に関係を結んでいったのに対して、現象学ではこの分野への関心が乏しく、分析哲学と現象学は対話もないまま長く対立・無関心の状態にあった。 だが「心の哲学」が扱うテーマはもともと現象学の研究対象の中心と重なっている。そして1990年代から状況が変化し、現象学と分析哲学の心の哲学との関係に関する研究が現れるようになる。また認知科学も「意識」や認知における身体といったものを取り上げ始め、fMRIなどを用いた実験でも被験者の経験に関する報告が扱われるようになって、認知科学での現象学の役割

    ギャラガー, ザハヴィ “現象学的な心:心の哲学と認知科学入門” - three million cheers.
    sakstyle
    sakstyle 2023/05/08
    現代現象学から、分析哲学や認知科学的な心の哲学へのアプローチ。「現象学は還元主義にも表象主義にもよらない」「「心の理論」に対する理論説とシミュレーション説の双方へ反駁」
  • 「些細な自己知と実質的な自己知:自己知の哲学入門①」(カシーム・カサーム) - #EBF6F7

    自己知(self-knowledge)の哲学という分野がある。 自己知とは、典型的には、自分の心的状態(信念や欲求など)についての知識のことだ。 今回は、自己知の哲学に従事しているカシーム・カサーム(Quassim Casssam)が執筆した「自己知へのビギナーズガイド」を訳出した。 カサームには『人間のための自己知』という著作があり、ビギナーズガイドの背景をなしている。 Self-Knowledge for Humans 作者:Cassam, Quassim Oxford University Press, USA Amazon 書の序文は、「自己知について書くことの不都合な点の一つは、哲学に馴染みのない者に自分のことを説明しなければならないことである」という一文で始まる。 どういうことだろうか。 カサームは以下のように言う。 実際、それはまさしく、哲学者が関心をもつだろうと非哲学者

    「些細な自己知と実質的な自己知:自己知の哲学入門①」(カシーム・カサーム) - #EBF6F7
    sakstyle
    sakstyle 2023/02/28
    「些細な自己知」と「実質的な自己知」とに分類し、非哲学者は後者に関心があるのに(西洋)哲学者は前者に注目しがちという指摘。ところで「自己知」という日本語はほぼ前者を指す気が。後者は別な訳語がありそう
  • 古田徹也 “このゲームにはゴールがない ──ひとの心の哲学” - three million cheers.

    このゲームにはゴールがない ――ひとの心の哲学 (単行) 作者:古田 徹也筑摩書房Amazon 言語哲学のアプローチで「心」というものに迫る。 心身問題や他我問題などさまざまな難題を孕む「心」というものに対して、「心とは何か」という問いよりも、そもそもその「心」という語・概念で何を意味しようとしているのか、それはコミュニケーションの実践のなかでどのように用いられているものなのか、という問いから考えていく。 「心」にまつわる懐疑論は言語的混乱に基づくのであって、まずそれらを整理するべきだというアプローチをとる。ただそうした「混乱」は理論の失敗というより、むしろ悲劇と見るべきであって、「心」というものが「虚偽」や「振り」を含みながら日常のコミュニケーションの実践のなかで扱われるあり方が生の価値につながっている──という内容。 主題 「他者の心を確実に知ることは果たして可能なのか」という他我

    古田徹也 “このゲームにはゴールがない ──ひとの心の哲学” - three million cheers.
  • 論文「Is the Free-Energy Principle a Formal Theory of Semantics?」の背景を説明する - 蒼龍のタワゴト~認知科学とか哲学とか~

    ネットを見てたら、自由エネルギー原理で有名なフリストンが共著者の最新論文が紹介されてた。 ツイートを見てたら、この論文がenactivismを否定してるかのような書き込みを見て、気になって論文を眺めてみた。その結果、それは勘違いだと思ったが、その哲学的な背景が分からないと勘違いしても仕方ないかな?とは思った。 以下にするのは、この論文の哲学的な背景だけであって、論文の解説はしません。にしても、共著者に哲学の研究者がいないのに、哲学的な議論をしているという、どこか奇妙な論文だ。 内容を認めない反表象主義としてのradical enactivism この論文は対立する二つの立場が問題となっている。その一方が最近、流行りのradical enactivismだ。enactivismはもともとヴァレラが提唱した考え方だが、近年になってその考え方をよりラジカルな形で受け継いだのが、radical e

    論文「Is the Free-Energy Principle a Formal Theory of Semantics?」の背景を説明する - 蒼龍のタワゴト~認知科学とか哲学とか~
    sakstyle
    sakstyle 2020/08/17
    自由エネルギー原理と反表象主義と構造的表象論
  • 汎心論の目標――高村夏輝×鈴木貴之「汎心論は再起動するか」(『現代思想 特集=汎心論』、2020年6月号)|山口尚

    汎心論の目標――高村夏輝×鈴木貴之「汎心論は再起動するか」(『現代思想 特集=汎心論』、2020年6月号) 分析哲学において論じられる「汎心論(panpsychism)」には複数のタイプがある。例えば――これは網羅的説明ではないが――《世界を構成する基礎的な物理的存在が心を有している》という見方もあれば《世界の基礎的な要素は中性的であり、それが物理的な側面と心的な側面も持つ》という見方もある。こうした定式化においては《基礎/派生の区別はミクロ/マクロに重なるのか》などの問いが提起可能であり、しかもこの問いへは複数の答えの可能性があるのだが、少なくとも確言できる点は次である。すなわち、分析哲学における「汎心論」が一枚岩でない、と。それゆえ、汎心論の是非が問われるさいには、まずもって《どのタイプの汎心論か》が確定される必要がある。 汎心論をめぐる近年の討議において広く注目を集めているのがいわゆ

    汎心論の目標――高村夏輝×鈴木貴之「汎心論は再起動するか」(『現代思想 特集=汎心論』、2020年6月号)|山口尚
  • 『意識の神秘を暴く』を読んだ感想 - neurosciencebook

  • 読書メモ:意識の神秘を暴く(ファインバーグ&マラット 著、鈴木大地訳)…進化的起源から解明される意識の謎 - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    意識の神秘を暴く: 脳と心の生命史 作者:ファインバーグ,トッド・E.,マラット,ジョン・M. 発売日: 2020/04/16 メディア: 単行 『意識の神秘を暴く(Consciousness Demystified)』は、そのタイトルが示すとおり、 意識現象の科学的解明を目指した一冊である。同じ二人の著者による『意識の進化的起源(Ancient Origins of Consciousness)』(2017年、勁草書房)という大著(A5判で350ページ超)が出ており、書はそのダイジェスト版(+α)といった位置づけとなっている。 訳者は、前著に引き続き、進化発生生物学を専門とし、意識の科学と哲学への造詣も深い鈴木大地氏。訳文は非常に丁寧で読みやすく、かつ編集にも心を砕かれており(用語集への参照など)、翻訳書のつくり方にもお手にすべき点が多い*1。 *** 書はどうやって「意識を神秘

    読書メモ:意識の神秘を暴く(ファインバーグ&マラット 著、鈴木大地訳)…進化的起源から解明される意識の謎 - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)
    sakstyle
    sakstyle 2020/05/17
    “動物群ごとに異なる神経系の仕組みでそれらが実現されているということ、つまり「同じ形質の収斂進化」、あるいは「多重実現可能性」(p.68)として意識の獲得が捉えられている”
  • 読書メモ:Galileo's Error (by Philip Goff)…なぜ意識の科学に「汎心論」が必要か - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    Galileo's Error: Foundations for a New Science of Consciousness 作者:Goff, Philip 発売日: 2019/11/07 メディア: ペーパーバック 心の哲学や意識の科学をフォローしていると、最近「汎心論」という言葉をよく聞く。心の哲学における汎心論とは、「意識とは何か?」、もう少し詳しく言えば「(物質)科学的な世界像のなかに、意識をどう位置づけるか?」という問題に応える、一つの哲学的な立場だ。 書Galileo's Error: Foundations for a New Science of Consciousnessは、いま汎心論の旗振り役として活躍している哲学者フィリップ・ゴフ氏が、一般向けにその要諦を解説した一冊である。書でゴフ氏は、唯物論でも二元論でもない「第3の選択肢(third option)」として

    読書メモ:Galileo's Error (by Philip Goff)…なぜ意識の科学に「汎心論」が必要か - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)
    sakstyle
    sakstyle 2020/03/18
    うーん、汎心論かー/ラッセルの中立一元論ベースにエディントンが汎心論的主張してて、Goffはそれを受けてIITと絡めているらしい
  • 堀浩一先生インタビュー(その3)

    第3次ブームと哲学の役割 【――】  ちょうどそのお話しが次の質問とも関連するのですが、若い研究者があまり原理的な問題に関心を持たないというのは、深層学習などで人工知能の性能がすごく向上したことで、関心を持つ必要がなくなったのか、あるいはより具体的なレベルでやれることがたくさんあるので、ほんとうは問題が残っているんだけど、とりあえず棚上げになっているという感じなのか、そのあたりはいかがでしょう。 【堀】  いきなり哲学のところまで深く立ち返らなくても、やれることはすごく増えていて楽しいので、最先端の機械学習の能力の数字で勝負できるところはわーっと勝負するというので、楽しんで、かつそれが経済的にも役に立つということでやっているんですが、どこかで行き詰まったときに、もう一遍、状況依存性だとか身体知だとか情報の部分性だとかいうところの壁にはぶつかるので、また立ち返ってくるはずですね。 じゃあその

    堀浩一先生インタビュー(その3)
    sakstyle
    sakstyle 2020/03/05
    哲学の役割について:状況依存性や身体性と知能の関係についての理論的考察や人工物の道徳性についての議論
  • 堀浩一先生インタビュー(その2)

    冬の時代 【――】  そのくらいの時期から、現在の第3次ブームになる間の状況というのは、どんなものだったでしょうか。 【堀】  アメリカではAIからぱっと人がいなくなったんですが、日はしつこくこつこつやり続けていたんですよね。 【――】  ちょうどその時代に、堀先生は人工知能学会の会長を務められていたわけですね。 【堀】  そうですね。2008年から2010年ですね。そのときは、冬の時代が、あ、終わったなという印象でしたね。 冬の時代には、「人工知能学会なんてまだあるの?」とか言われたり、人工知能学会の理事会でも名前を変えたらどうかという理事がいらっしゃったりですね。議論したことはありますが、変えなくてよかったなと、今は思っています。 そのAI冬の時代も基礎研究はずーっと続いていて、発想支援系でも、実際にいろんな工学的な設計に応用するという仕事がこつこつ続いていた。僕は先端研所属で、教育

    堀浩一先生インタビュー(その2)
    sakstyle
    sakstyle 2020/03/05
    冬の時代にも進められていた人工知能研究について等
  • 堀浩一先生インタビュー(その1)

    堀浩一先生(東京大学大学院工学研究科教授)は、第2次人工知能ブーム期から、発想支援システムの開発など、独自の観点から人工知能研究を進められてきました。また、2019年度の人工知能学会では人工知能の哲学セッションで講演をされるなど、人工知能研究をめぐる理論的な問題についても、積極的に議論をされています。このインタビューでは、堀先生ご自身の研究の歴史から、現在の人工知能をめぐる科学技術論的な問題関心まで、幅広い話題をお話しいただきました。 エキスパートシステムから発想支援へ 【――】  最初に、人工知能研究における先生のお仕事や、それとの関連で、理論的な問題や哲学的な問題へのご関心、あるいは哲学者や人文系の研究者との交流の経緯について伺いたいのですが。 【堀】  はい。では、私自身の研究のパーソナルヒストリーということで、大学院時代から振り返りますと、もともとは電子工学科にいたんです。指導教官

    堀浩一先生インタビュー(その1)
    sakstyle
    sakstyle 2020/03/05
    知識をどうやって言語化するかという際に「発想支援系」と「オントロジー系」に分かれた/哲学者との勉強会や国文学の論文データベース作った話など
  • 意識研究の思想地図2020 β版|Daichi G. Suzuki|note

    存在論的還元の軸 存在論的還元とは、「この世界の実在物は、もっぱら物理学で扱われる存在(究極的には素粒子と基相互作用)だけだよ」「生命力とか、精神力とか、そんなものは究極的には実在しない——そのような力があるように見えても、結局は物理学で扱われる存在に落とし込める」という考え方である(列C)。唯物論と言ってもいい。 (※ なお、「存在論」という言葉には少し注意が必要。ここでは「世界がどのような存在者から成り立っているのか」という意味で使われている。別の用法として、「存在者をどのような観点から見るか」という意味で「存在論」が使われる場合もある) これに対して存在論的還元を否定する立場を採る論者は、生命力や霊魂を、世界の根源的な要素として(物理学で扱われる存在以外に)認めようとする(列A)。あるいはプラトンのイデア論のように、心の作用のみを認め、物質世界は仮象に過ぎないとする立場(唯心論)も

    意識研究の思想地図2020 β版|Daichi G. Suzuki|note
  • 2010年代に私が感激した認知科学の哲学論文BEST3 - 蒼龍のタワゴト~認知科学とか哲学とか~

    もう2019年も終わるということで、2019年の認知科学を振り返ろうとする記事を書く計画は立ててみた。しかし、去年までの人工知能ブームが収まった今年は特にこれといった特徴を思いつくこともない。もしかしたらあったかもしれないが私には分からない。predctive proessingやradical enactivismは相変わらず話題にはなっているが、これは別に今年には始まった話ではない。 そこで今年は2010年代も終わりでもあるということで、2010年代の認知科学を振り返りたいと思う。ただ、道徳心理学を自動運転の議論に応用するが流行ったね!みたいに一般的に振り返っても私にはあまり面白くない。そこで、これまで紹介するのを躊躇っていた2010年代に読んで衝撃を受けた認知科学に哲学的にアプローチした英語の論文の私的なベスト3を書いてみたいと思う。すべてネットで手に入る論文なので興味の出た人は自分

    2010年代に私が感激した認知科学の哲学論文BEST3 - 蒼龍のタワゴト~認知科学とか哲学とか~
  • 読書メモ:情動の哲学入門(信原幸弘 著)…世界はあらかじめエモいのか - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    情動の哲学入門: 価値・道徳・生きる意味 作者: 信原幸弘 出版社/メーカー: 勁草書房 発売日: 2017/11/10 メディア: 単行 この商品を含むブログ (4件) を見る 最近、怒りっぽくなっている。家族からの何気ない一言にカッとなり、会社で投げかけられた自分の仕事へのコメントの一つひとつに、イラっとする。心が怒りの感情で占められてしまう。 そんなことではいけないと思う。怒りを相手に見せないようにすべきだし、できることならそもそも怒りたくない。体調を良くして、ストレス耐性を高めて、コーピングして、怒りから距離をとれるような心と体を手に入れたい。 世間的にも、怒りをはじめとした負の感情は、できるだけ制御できるのが望ましいとされる。「アンガーマネジメント」という言葉も普通に聞くようになったし、ブームになりつつある「瞑想」も、一時的な感情に心をもっていかれないようにすることが眼目の一つ

    読書メモ:情動の哲学入門(信原幸弘 著)…世界はあらかじめエモいのか - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)
  • 読書メモ(勉強モード):Mental Time Travel (by Kourken Michaelian)…記憶とは過去のシミュレーションである【後編】 - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    Kourken Michaelian著、"Mental Time Travel"の読書メモの続き。 前編はこちら: 前半では、「エピソード記憶とは過去や未来の出来事の想像(=シミュレーション)の一種である」とする「シミュレーション説」が打ち立てられた。後半部では、 (過去の自分についての)エピソード想像にすぎないエピソード記憶が、多くの場合、信頼に足る過去についての知識をもたらすのはなぜか? という問いに対する、著者なりの説明が与えられていく。 読書メモ後編:第7~11章 ——シミュレーション説はなぜうまくいくか 第7章:The Information Effect 外部情報の効果 章ではまず、証言的情報(testimonial information)の効果について考える。他者から伝えられる、「あのとき、あんなことがあったよね」といった情報だ。これは、記憶の「生成」に大きな役割を果たす

    読書メモ(勉強モード):Mental Time Travel (by Kourken Michaelian)…記憶とは過去のシミュレーションである【後編】 - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)
    sakstyle
    sakstyle 2019/05/06
    エピソード記憶の信頼性(ソース・モニタリングとプロセス・モニタリング)と進化的説明
  • 読書メモ(勉強モード):Mental Time Travel (by Kourken Michaelian)…記憶とは過去のシミュレーションである【前編】 - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    Mental Time Travel: Episodic Memory and Our Knowledge of the Personal Past (Life and Mind: Philosophical Issues in Biology and Psychology) (English Edition) 作者: Kourken Michaelian 出版社/メーカー: The MIT Press 発売日: 2016/02/19 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る ブログでは、「記憶の脳科学」に注目し、いくつかの記事を書いてきた。 神経細胞レベルの生理学実験からヒトを対象とした心理学実験まで、記憶をめぐるさまざまな研究について調べるなかで、記憶の理解が日進月歩していることを感じてきた。その一方で、同時に痛感したのは、「科学だけでは足りない」ということだった。そも

    読書メモ(勉強モード):Mental Time Travel (by Kourken Michaelian)…記憶とは過去のシミュレーションである【前編】 - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)
    sakstyle
    sakstyle 2019/04/30
    記憶の哲学(認識論)、記憶は自然種ではない、エピソード記憶=シミュレーション(エピソード記憶は想像の一種)説
  • 『タコの心身問題』『イカの心を探る』『ふらんけんフラン』で頭足類の「心」を考える

    ヒト以外の存在について、「賢い」という言葉を使う際は注意したい。なぜなら、そこに擬人化の罠が潜んでいるから。「賢い」とは何か、「知性」とはどんな意味かを吟味したうえで使う必要がある。 擬人化の罠 「擬人化の罠」とは、動物を観察する際、人に似た属性の有無を探し、人の基準で行動を評価すること。たとえ人に似た行動をしても、その行動を生んだ根源的なメカニズムまでが人と同じとは限らない。なぜなら、それぞれ異なる身体と神経系をもち、それぞれ異なる生息環境で生きているため、同じ行動原理であると考えるほうに無理がある。 擬人化に偏って仮説を構築しようとすると、検証できる範囲が限定されてしまう。実験で上手に芸ができるから、「賢い」とする研究は、その動物と人との距離において、知的か否かを測ろうとする考えが裏側にある(あらゆる動物の最上位に人を据えた宗教の影響やね)。したがって、動物の「知性」とは、その動物にと

    『タコの心身問題』『イカの心を探る』『ふらんけんフラン』で頭足類の「心」を考える
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    sakstyle 2019/01/23
    タコの大規模ニューロン、イカの社会性
  • Otaku ワールドへようこそ![295]統合情報理論―意識は、見た目の機能より、中身の仕組みに宿る(前編)/GrowHair

    【タイムテーブル】 13:30~15:00 大泉匡史氏(株式会社アラヤ マネージャー)講演 『意識の統合情報理論から意識の理論の創り方を考える』 15:00~15:30 自由討論 【ケバヤシが聴講する狙い】──後編に送ります。 【内容】 □松田氏よりイントロ ここ何回か、シンギュラリティサロンでは、意識の研究をされている方々をお呼びした。前野隆司氏(慶応義塾大学)、金井良太氏(株式会社アラヤ)、津田一郎氏(中部大学)、渡辺正峰氏(東京大学)と来て、今回、大泉匡史氏(株式会社アラヤ)にお越しいただいた。 津田氏、渡辺氏のお二方と金井氏、大泉氏のお二方との間でひとつの対立軸があるようにみえ、それが、今回のテーマになっている「意識の統合情報理論」をめぐってである。 別の回にあらためて渡辺氏と大泉氏をお呼びし、「意識をめぐる大冒険」と称して議論していただくことを計画している。 統合情報理論について

    Otaku ワールドへようこそ![295]統合情報理論―意識は、見た目の機能より、中身の仕組みに宿る(前編)/GrowHair
    sakstyle
    sakstyle 2019/01/12
    “ここ何回か意識の研究をされている方々をお呼びした。津田氏、渡辺氏と金井氏、大泉氏との間でひとつの対立軸、別の回にあらためて議論を計画” 面白そう