渡辺零氏の2次創作作品「超電磁砲×虐殺器官」から派生した作品の要約。本来はきちんとした形で寄稿予定だったのだけど、どうしても長編になるので、せっかくだから要約だけでもまとめてみた。俺得。
渡辺零氏の2次創作作品「超電磁砲×虐殺器官」から派生した作品の要約。本来はきちんとした形で寄稿予定だったのだけど、どうしても長編になるので、せっかくだから要約だけでもまとめてみた。俺得。
伊藤計劃『虐殺器官』についてのネタバレがあります。 っていうかネタバレしかありません。 いきなりラストシーンから引用したりするので未読の人は気をつけてください。 ※ ※ ※ ・今日の虐殺(2) - 伊藤計劃:第弐位相 http://d.hatena.ne.jp/Projectitoh/20070710/p1 エピローグで主人公はあることについて大嘘をついているかもしれなくて、事実はどうなのか、は一応それまでに触れられているかもしれない、 わかりました。わかりましたよ。 「大嘘」というのは、 ぼくは罪を背負うことにした。ぼくは自分を罰することにした。世界にとって危険な、アメリカという火種を虐殺の坩堝に放りこむことにした。アメリカ以外のすべての国を救うために、歯を噛んで、同胞国民をホッブス的な混沌に突き落とすことにした。 とても辛い決断だ。だが、ぼくはその決断を背負おうと思う。
粗筋: 激化の一途を辿るテロとの戦いは、サラエボが手製の核爆弾により消滅した日を境に転機を迎え、先進諸国は個人情報認証による厳格な管理体制を構築し、テロを一掃したかに見える近未来。いっぽう後進諸国では内戦や民族虐殺が凄まじい勢いで増加していた。 ぼくの所属している特殊検索群i分遣隊は、特殊部隊にあって暗殺を請け負う唯一の部隊だった。虐殺の起きている某国で、標的の"国防大臣"を捕らえるが、彼は自分がどうして虐殺をしているのか理解できないようだった。そして、これら突然虐殺が増加するように見える場所には、必ず謎の米国人ジョン・ポールの影があった。 これが噂の赤い本。 多分に黄色い本("Self-Reference ENGINE")を意識した配色と思われます(笑) 日本人作家特集号 収録作家:神林長平、円城塔、平山瑞穂、coco 伊藤計劃「The Indifference Engine」 粗筋:
まあ何度も何度もしつこく「虐殺器官」について書くわけだし、これまで語ってきた内容とさして変わりはないんだけど、とりあえず。 人間の主体的な徳義が存在しない、とまではいわなくとも、非常に脆弱である、というテーゼは、心理学的立場からのナチス研究やスターリニズム研究、あるいは臨床実験としてのスタンフォード監獄実験やアイヒマン実験が提示し、証明していることではあり。人間は社会性動物であり、しかも状況に順応する能力が高く、そもそも生理的に同族殺しへの抵抗感が弱い、という特徴を持つので、いざ徳義から離れた環境に放り込まれると、容易に徳義から離れてしまう。それどころか、そうした残酷さを「(脆弱な人間性からの)決然たる超克」という新たな徳義として捉えてしまうことすらある。人間は「状況」に応じて自らを作り変え、適合するものなのだ。 「虐殺器官」において重要だったのは、上に書いたような「人間精神の超越的な主体
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/asin/4152088311/interactivedn-22 既に指摘されたとおり初期山田正紀のいくつかのモチーフ、とりわけ「終末局面」に顕著なそれの、あるいは飛浩隆の指摘するごとく小松左京のモチーフ(具体的には「牙の時代」あたりか)を今日的な状況と知的意匠を踏まえて継承し、飛のいうごとく「日本文系SFの系譜のひとつが最高の形でアップ・トゥ・デイトされた」と言えよう。「文系」ではあるががっちりハードSFであるところもミソ。もちろん、ハイテク軍事スリラー好きの方にもおすすめだ。 以下少しばかりレム風、というより謎本風の読解への準備作業を試みる。(激しくネタバレ) 「虐殺の文法」の制御は具体的にはいかにしてなされるのか? ジョン・ポールはあたかも、局所的にのみ使われる一言語にとどめることによってその無制約な拡大を抑える
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く