The first avian influenza cases in the penguins of South Georgia are reported by scientists.
中国で絶滅したとされる世界最大の両生類「スライゴオオサンショウウオ」が日本国内で東京の水族館と広島の動物園で飼育されていることを、京都大学の西川完途教授(動物系統分類学)らが発見した。日本固有種で国の特別天然記念物でもある「オオサンショウウオ」と外来種の交雑状況を調査する過程で分かった。クローン技術と人工繁殖でスライゴオオサンショウウオを保全し、将来的には元の生息地に返すという計画もあるという。 サンシャイン水族館にいるスライゴオオサンショウウオ。一般向けの展示はしていない(サンシャイン水族館提供) 日本固有種のオオサンショウウオは1952年に国の特別天然記念物に指定された。1960年代以降、中国からイボや目の形態に違いがある「チュウゴクオオサンショウウオ」など外来種が持ち込まれているが、一部が野外の河川に逃げ出して日本のオオサンショウウオと交雑。中間の形骸をした交雑種が増えており、絶滅危
南太平洋にあるクック諸島最大の島であるラロトンガ島沖を泳ぐザトウクジラの母子。(PHOTOGRAPH BY BRIAN SKERRY, NAT GEO IMAGE COLLECTION) ザトウクジラ(Megaptera novaeangliae)は、毎年数千キロを移動し、魅惑的な歌を歌い、迫力あるジャンプを見せ、仲間同士協力して狩りをするなど、驚きの「文化」をもっている。そして最新の研究では、海に漂うコンブで遊ぶような行動を見せることも明らかになった。ひれとひれの間でコンブを動かしたり、コンブのなかで転げまわったり、何よりも興味深いのは、コンブを帽子のように頭に載せることもあるという。(参考記事:「ザトウクジラの定説覆す大移動が多数判明、最長移動記録も更新」) 2023年9月15日付で学術誌「Journal of Marine Science and Engineering」に掲載された
アフリカ南西部のナミビアで模様のないキリンの子どもが確認された。野生では初めて。わずか数週間前には、米国の動物園で飼育下では約50年ぶりに誕生したばかり。
眠っているときのタコは、じっとしていたかと思うと突然活動的になり、腕や目がピクピクと動いたり、呼吸が早まったり、体色が鮮やかに変化したりするときがあります。 沖縄科学技術大学院大学(OIST)とワシントン大学による共同研究チームは、このような動的睡眠段階にあるタコ(ソデフリダコ:Octopus laqueus)の脳活動や体色模様を詳細に調べ、それらが覚醒時の神経活動や体色模様とよく類似していることを明らかにしました。このような睡眠中におこる覚醒状態様の脳活動は、哺乳類のレム睡眠(急速眼球運動を伴う睡眠で、多くの夢はレム睡眠中に起こる)中にも見られます。 静的睡眠中のソデフリダコは、体色が白く、じっとしている。このように静かに眠っている状態から、約1時間おきに突然覚醒状態に似た性質を持つ睡眠状態(=動的睡眠)になる。 浅田渓秋(OIST技術員) 日本時間の6月29日(英国28日)に科学誌Na
キューバのハルディネス・デ・ラ・レイナ国立海洋公園で泳ぐアメリカワニ。コスタリカでは、飼育下のアメリカワニで単為生殖が確認された。ワニ類としては初めての例だ。(PHOTOGRAPH BY DAVID DOUBILET, NAT GEO IMAGE COLLECTION) アメリカワニのメスは、オスがいなくても子どもを作れることが、2023年6月7日付けで学術誌「Biology Letters」に発表された最新の研究によって明らかになった。これは「単為生殖」、いわゆる“処女懐胎”として知られる現象だ。(参考記事:「動物の“処女懐胎”、なぜできる? ヒトではなぜ無理なのか」) 単為生殖はトラフザメ、ハシリトカゲ、アメリカマムシ、そして絶滅が危ぶまれているカリフォルニアコンドルなど、多くの野生あるいは飼育下にある脊椎動物で記録されている。しかしワニ類で確認されたのは、今回が初めてだ。アメリカワニ
2019年にロシア製のカメラ装着用ハーネスを身に着けてノルウェーの海に現れたとき、シロイルカ(ベルーガ)の「バルジーミル」はおよそ8~9歳だった。(PHOTOGRAPH BY RICH GERMAN) 現在「バルジーミル」の愛称で知られているシロイルカ(ベルーガ)が、2019年にノルウェーの海に初めて姿を現したときには、これはロシアのスパイである可能性があると大きく報道された。明らかに人馴れしているうえ、ロシア大統領ウラジーミル・プーチン氏の出身地であるサンクトペテルブルクで製造されたカメラ装着用ハーネスを身に着けていたからだ。 ノルウェー北部近海で長らく愛らしい姿を見せていたこのシロイルカが現在、再び移動を始めている。保護活動家がこれを憂慮する理由と、バルジーミルが直面している危険について解説する。 シロイルカのバルジーミル 2019年4月、漁師のヨアル・ヘステンさんは、ノルウェー最北端
新しい化石種「Eoarctos vorax」。約3200万年前、現在の米国ノースダコタ州の川辺に暮らしていた。アライグマに似たこの種は、哺乳類の進化における重要な時代を生きていた。(ILLUSTRATION BY MARK HALLETT) クマの最も古い仲間の一つは、グリズリー(ハイイログマ)というよりはアライグマに似た姿をしていて、カタツムリの殻をかみ砕くのが好きだったようだ。「Eoarctos vorax」と名付けられたこの化石哺乳類は、本格的な哺乳類の時代に突入した約3200万年前、スカンクやアライグマ、クマ、さらにはアザラシを含むグループがどのように始まったかを解明する手がかりになるかもしれない。(参考記事:「太古の「百獣の王」、新種の絶滅哺乳類を発見」) 古生物学者たちは何十年も前から、Eoarctosの謎を解こうと試みてきた。米国ノースダコタ州のフィッテラー・ランチでは194
今回、Nature Climate Changeに掲載されるBriana AbrahmsたちのProgressにおいて、人間と野生動物の対立が気候変動によって増幅されるかもしれないという主張が展開されている。この知見は、気候変動の結果として人間と野生動物の双方の幸福に及ぶ将来的影響を特定し、緩和する必要性を示している。 人間と野生動物の対立は、人間と野生動物の直接的な相互作用が関わっており、その一方または両方に有害な結果をもたらす。けがをしたり、命を失ったり、財産的被害を受けたり、生活を破壊されたりするのだ。この対立を増幅させる根本原因として既に作用しているのが気候で、野生動物の生息地と人間の居住地域の分布、諸事象のタイミング、行動が変化してきている。 今回、Briana Abrahmsたちは、10目の野生動物、6大陸と全ての海洋(5海洋)を対象とする事例研究(49件)によって得られた、気
子どものころ、家族や友だちとキャッチボールをして遊んだ記憶がある人は多いはず。最近の研究により、遊んでいるかどうかは不明ながら、タコが社会的なコミュニケーションとして貝殻や泥の塊などを他のタコに投げている様子が初めて映像に収められました。 In the line of fire: Debris throwing by wild octopuses | PLOS ONE https://doi.org/10.1371/journal.pone.0276482 Octopuses caught on video throwing silt and shells around themselves and at each other https://phys.org/news/2022-11-octopuses-caught-video-silt-shells.html Duck! Octopu
ユアン・シー氏は、この写真のトウブハコガメなど、米国から中国に数百匹のカメを密輸していた。シー氏の処罰には、野生動物犯罪の研究者に協力する社会奉仕活動が盛り込まれた。(PHOTOGRAPH COURTESY OF NEW ENGLAND AQUARIUM / VANESSA KAHN) 野生動物犯罪の解明と防止を専門とする米メリーランド大学教授のメレディス・ゴア氏は、密売人だったユアン・シー氏と、Facebook(フェイスブック)やWeChat(微信、ウィーチャット)などのSNS(交流サイト)で確認できた売買が禁止されている野生動物の宣伝に関する投稿について議論を交わしていた。今日の主な話題は、保護対象のカメだ。(参考記事:「野生生物の密輸増加、手口も巧妙化」) 米オレゴン州ユージーンに住んでいたユアン・シー氏が、自宅から中国へ保護対象種の数百匹のカメを密輸しようとした罪で、米魚類野生生物
グリーンランド南東部で、雪に覆われた氷河の上を歩くホッキョクグマの母子。(PHOTOGRAPH BY KRISTIN LAIDRE, UNIVERSITY OF WASHINGTON) 世界に約2万6000頭いると推定されるホッキョクグマは、陸生動物ではあるものの、泳ぎが得意で、ほぼ海洋生物だけを食べて生きている。海氷の割れ目や穴のそばで待ち伏せして、呼吸するために水面に現れたアザラシを捕食する。つまり、ホッキョクグマにとって海氷は生きるためになくてはならないものと言える。(参考記事:「動物大図鑑:ホッキョクグマ」) ところが、海氷の季節が1年のうち4カ月もないグリーンランドの南東部に、なぜか数百頭のホッキョクグマからなる小さな集団がすみ着いていることがはじめて明らかになり、6月16日付けで学術誌「Science」に発表された。「ホッキョクグマが生き延びるには、4カ月は短すぎます」と、論文
独立行政法人国立科学博物館(館長:篠田謙一)の森田航研究員(人類研究部人類史研究グループ)、九州大学の三浦岳教授らからなる研究グループは、マウスの上顎と下顎の臼歯の形成パターンが、それぞれストライプ(縞)模様、スポット(水玉)模様を生み出す数理モデルにより再現できることを示しました。進化の過程で草食や肉食に特化したものが生まれ、哺乳類の食性が多様化していったこととの関連が示唆されます。本研究成果は2022年6月14日に国際科学誌「Scientific Reports」に掲載されました。 研究のポイント ・数理モデルを用いてマウスの上顎、下顎臼歯の形成パターンを再現しました。 ・上下顎の臼歯の形態形成をシミュレートし、ストライプ(縞)模様のモデルでは上顎臼歯が、スポット(水玉)模様のモデルでは下顎臼歯がうまく形成されることを示しました。 ・哺乳類の様々な臼歯の形は、形態形成メカニズムにおける
「動物の福祉」の観点から動物園の役割や責任を定める札幌市の「動物園条例」が、6日の市議会で可決・成立しました。いわゆる「動物の福祉」を掲げた条例は全国でも初めてです。 「札幌市動物園条例」は、6月6日午後開かれた市議会の本会議で全会一致で可決・成立しました。 条例では、札幌市の円山動物園で誤った飼育方法により動物が死ぬ事故が相次いだことへの反省などを踏まえ、動物が、苦痛や不安を感じず本来の行動がとれるようにするいわゆる「動物の福祉」を確保し、生物多様性の保全に貢献するなどとしています。 動物の尊厳を尊重するため、▽ヒツジやモルモットなどと触れ合う施設を除いて餌やりなどで動物に利用者が直接、接することや、▽動物に、人を模したような格好や行動をさせることはしてはならないと定めています。 また、▽専門的な知識や経験を持つ職員の確保や、▽動物の病気の予防や治療を適切に行える医療体制の整備なども盛り
コウテイペンギンは南極大陸に群れを形成して生息していますが、近年個体数が激減しており絶滅が危惧されています。このコウテイペンギンの生態を観察する上で活躍が期待されている無人探査機「ECHO」の試運転が実施されました。 Penguins – Marine Animal Remote Sensing Lab https://www2.whoi.edu/site/mars/penguins/ A robot lives in this Antarctic penguin colony. It's trying to save them - CNN https://edition.cnn.com/2022/04/29/world/robots-antarctica-penguins-climate-scn/index.html ECHOはウッズホール海洋研究所(WHOI)が2017年から実施してい
アフリカの象牙密売ネットワークが、4000本以上のアフリカゾウの牙から得たDNAを用いて明らかにされたことを報告する論文が、Nature Human Behaviour に掲載される。 押収された象牙間の関連性が明らかになれば、責任を負うべき犯罪者の訴追を強化し、犯した罪の全ての責任を負わせられる可能性がある。 象牙の取引は違法であり、減少するゾウの集団を脅かすものであるが、その売買は続いている。押収象牙(当局が押収した大規模な象牙の貨物)は、法執行機関が密売人の活動を解明する際に役立つ情報を提供する。これまでの研究では、異なる押収物中に同じゾウ個体に由来する牙が見つかっており、異なる貨物の間につながりがあることが分かっていた。 今回、Samuel Wasserたちは、サバンナゾウ(Loxodonta africana)と森林地帯のゾウ(Loxodonta cyclotis)の4320本の
森林開拓地に立つメキシコオオカミ。絶滅危惧種である彼らはかつて、現在の米国南西部からメキシコ北部にかけて広く生息した。(PHOTOGRAPH BY CLAUDIO CONTRERAS, NATURE PICTURE LIBRARY) 2021年後半、米国で絶滅危惧種に指定されているメキシコオオカミのオスが、壮大な旅に出た。 「ミスター・グッドバー」と呼ばれるこの個体が、新たな縄張りとパートナーを求め、米国アリゾナ州東部の群れを離れたのは数カ月前のこと。南東へ向かった彼は、山脈や谷が点在する広大な草原と低木林からなる、生物多様性に富んだチワワ砂漠を進んだ。 銀色と茶色の毛を生やし、ひょろ長でまだ2歳にもならない彼は、11月22日、ニューメキシコ州ラスクルーセスの郊外を通り過ぎた。クレオソート、ユッカ、サボテンがまばらに生い茂るだだっ広い土地の向こうには、東ポトリロ山脈の火山やクレーターを含む
ogyhara @ogyhara 品種改良で生まれた羽のないニワトリ 倫理的な話は置いといて、恐竜を造形する上ではすごく参考になる ごめんニワトリ… pic.twitter.com/Saq22jUNKK 2021-11-16 16:19:07 ogyhara @ogyhara 胸筋と頸の太さのメリハリ 頭部にかけて首はS字にならずに意外とまっすぐな点 大腿筋のボリューム感と膝から下のボリューム感の対比 足運びと筋肉の関係など 生きているかつ羽毛がないという状態が普通無いので、姿勢や筋肉の隆起などが非常にわかりやすい(特に前肢と下肢) 2021-11-16 16:23:42
ナショナル ジオグラフィックのドキュメンタリー作品『アニマル・ダイアリー 動物たちの成長記録』のために作製されたネコの胎児の模型。彫刻家の手によって、毛細血管から毛嚢に至るまで細かく精巧に再現され、色付けされた。(PHOTOGRAPH BY NATIONAL GEOGRAPHIC FOR DISNEY+) 手乗りどころか指に乗るほど小さなキティブタバナコウモリから、全長30メートルのシロナガスクジラまで、あるいは細長い指をしたアイアイから、うろこに覆われたセンザンコウまで、この地球には、ありとあらゆる大きさや形をした哺乳類が5400種以上存在する。 そして、その妊娠や出産の形も、種によって様々だ。たとえば、イヌは父親が違う子どもを同時に産み、2つの子宮を持つオグロワラビーは、それぞれの子宮で成長段階の異なる胎児を育てることができる。 小さな赤ちゃんを守り育てるために、哺乳類たちはどんな進化
和歌山県串本町有田の串本海中公園センターと千葉県立中央博物館(千葉市)は、同センター前の海から新種のエビが見つかったと発表した。センターの職員が捕獲した個体を博物館の研究者が調査し、新種「トゲツノミナミロウソクエビ」として、動物分類学の国際学術誌「Zootaxa(ズータクサ)」(10月20日付)で論文が公表された。センターでは水族館でこのエビの展示を始めた。 センター水族館の平林勲係長(31)が2018年7月、センター沖約150メートル、水深7~12メートルほどの場所でイシサンゴの産卵調査をしていた際、全長5センチほどの見慣れないエビを見つけたことから捕獲。今年7月までに捕獲した5個体について、十脚甲殻類の分類を専門としている博物館の駒井智幸・動物学研究科長が調べたところ、「額角(がっかく)」という角のような突起の先端からやや離れた場所に明瞭なとげがあることや、ミナミロウソクエビ属の他種と
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