著名憲法学者による、憲法と法思想の入門書 増補新版 法とは何か 法思想史入門 河出ブックス 作者:長谷部恭男 河出書房新社 Amazon 今回紹介する『法とは何か 法思想史入門』は、法学者である長谷部恭男による法学・法思想の入門書である。長谷部恭男は1956年生まれの憲法・公法学を専門とする法学者であり、政府の会議等にも出席することが多く、日本を代表する憲法学者としてニュースやメディアで目にすることも多い人物だ。 本書は憲法についてだけではなく、法や国家のそもそもの成り立ちから、法とは一体何なのか、法について人々はどのように考えて来たのかといったことを、平易な言葉遣いながら一歩も二歩も踏み込んで教えてくれる。 もともと2011年に河出ブックスより刊行されていたが、現在流通しているのは2015年の増補新版である。 本書は、タイトルになっている「法とは何か」という問題を、特に「法と道徳との関係