自著『ポストヒューマン宣言』を書くときに参考にした文献や、出版後に発見した関連書籍を紹介していきます。備忘録もかねて。読んだ本の内容をすぐに忘れるので…。 本書は、トランスヒューマニスト(主にアメリカ、主にシリコンバレーや西海岸のITスタートアップがあるところにいる)たちを追跡したルポです。筆者は、最初から最後までトランスヒューマニズムに懐疑的です。信奉者ではありません。しかし、追跡対象を論難するわけでもなく、いったい彼ら(ほとんどが「彼ら」です)が何を思っているのかを掘り下げていきます。もちろん、所々に鋭いツッコミを入れることも忘れずに。 本書で語られるトランスヒューマニズムとは、どのような思想でしょうか? 人間の身体を機械を考え、身体的な欠陥を機械を整備するようにテクノロジーによって改善できると考える思想のことです。私が『ポストヒューマン宣言』でポストヒューマニズムと呼んだものでもあり