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文学に関するsakstyleのブックマーク (233)

  • 「文学史上もっとも恐ろしい小説」と呼ばれるヘンリー・ジェイムズの『ねじの回転』を読んだ - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

    ねじの回転/ヘンリー・ジェイムズ (著), 土屋 政雄 (翻訳) 両親を亡くし、英国エセックスの伯父の屋敷に身を寄せる美しい兄妹。奇妙な条件のもと、その家庭教師として雇われた「わたし」は、邪悪な亡霊を目撃する。子供たちを守るべく勇気を振り絞ってその正体を探ろうとするが――登場人物の複雑な心理描写、巧緻きわまる構造から紡ぎ出される戦慄の物語。ラストの怖さに息を呑む、文学史上もっとも恐ろしい小説、新訳で登場。 1898年に発表されたヘンリー・ジェイムズによる中編小説『ねじの回転』は、恐怖小説の名作中の名作と評されることもある有名な作品である。ヘンリー・ジェイムズ(1843 - 1916)はアメリカで生まれイギリスで活躍した作家であり、英米心理主義小説、モダニズム文学小説の先駆者としても知られている。彼は物語を観察的な視点から描くという、それまでの小説にはなかった新しい手法を開発し、代表作である

    「文学史上もっとも恐ろしい小説」と呼ばれるヘンリー・ジェイムズの『ねじの回転』を読んだ - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ
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    sakstyle 2024/04/17
    「この難解さの大元となるのは、ひとえに「主人公女性は本当に幽霊を見たのか?幽霊でないとすればこれは主人公の異常心理の物語なのか?」」「このモヤモヤ感こそがこの物語の真骨頂」
  • 【今週はこれを読め! SF編】高度成長期の日本にSNSがあったら~宮内悠介『国歌を作った男』 - 牧眞司|WEB本の雑誌

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    sakstyle 2024/03/06
    「SF、ミステリ、純文学作品とさまざまな傾向の十三篇」
  • ビッグデータ時代の文学研究に何ができるのか?/Ted Underwood 『遠い地平線』序文「文学の地平線の弧」和訳 - digitalnagasakiのブログ

    3/15(金)、一橋講堂(千代田区一ツ橋)にて、DHの国際シンポジウム「ビッグデータ時代の文学研究と研究基盤」が開催されます。そこで基調講演をしてくださるTed Underwood先生は、ビッグデータ時代の文学研究に正面から取り組む英文学者として活躍しておられ、2019年、その成果として「Distant Horizons: Digital Evidence and Literary Change」をシカゴ大学出版局から刊行されました。このの序文は、大変興味深いものであり、膨大なデジタルテキストをにどのように取り組めばよいのか、そして、それによって、人がただ読むだけではうまく見えてこなかった文学の様々な側面、特に文学史やジャンルがどのようにして見えるようになるのか、ということについて、ラディカルな議論と一つの解決の方向性を提示しておられます。の全体としてはその具体的な方法も示されています

    ビッグデータ時代の文学研究に何ができるのか?/Ted Underwood 『遠い地平線』序文「文学の地平線の弧」和訳 - digitalnagasakiのブログ
  • 『ロリータ』ウラジーミル・ナボコフ(著), 若島正(訳) 変態性欲テーマだろうし、読むのちょっと敬遠していたのだけど、でも世界文学の最高峰ってどういうこと。どういうこと。読むとなるほどなあとなりました。|原 正樹

    『ロリータ』ウラジーミル・ナボコフ(著), 若島正(訳) 変態性欲テーマだろうし、読むのちょっと敬遠していたのだけど、でも世界文学の最高峰ってどういうこと。どういうこと。読むとなるほどなあとなりました。 『ロリータ』 (新潮文庫) 文庫 – 2006/10/30 ウラジーミル ナボコフ (著), Vladimir Nabokov (原名), 若島 正 (翻訳) Amazon内容紹介〈「ロリータ、我が命の光、我が腰の炎。我が罪、我が魂。ロ・リー・タ。……」世界文学の最高傑作と呼ばれながら、ここまで誤解多き作品も数少ない。中年男の少女への倒錯した恋を描く恋愛小説であると同時に、ミステリでありロード・ノヴェルであり、今も論争が続く文学的謎を孕む至高の存在でもある。多様な読みを可能とする「真の古典」の、ときに爆笑を、ときに涙を誘う決定版新訳。注釈付。〉 Amazon内容紹介/文庫裏表紙ここから僕の

    『ロリータ』ウラジーミル・ナボコフ(著), 若島正(訳) 変態性欲テーマだろうし、読むのちょっと敬遠していたのだけど、でも世界文学の最高峰ってどういうこと。どういうこと。読むとなるほどなあとなりました。|原 正樹
  • SFと植民地 あるいはシンガポールで見る『カジノ・ロワイヤル』(自作宣伝です) - もう本でも読むしかない

    私事で恐縮ですが…… SFのテーマとしての植民地 シンガポールで見る007の衝撃 創作紹介 関連ブックガイド 私事で恐縮ですが…… Winsland House II 今回は私事と雑談なんですが、実は一昨年あたりからブログのほかに趣味SF小説を書いておりまして、WEBメディアのコンテストに応募したりしています。 昨年はバゴプラ/Kaguya Planet主催の「第3回かぐやSFコンテスト(特集・未来のスポーツ)」 にて選外佳作に選んでいただいたりもし、細々と楽しく活動しております。 Kaguya Planetについてはこちらの記事をどうぞ。作品へのリンクもあります。 pikabia.hatenablog.com この1月には同じくKaguya Planetの「気候危機」特集に合わせて行われた公募に向けて短編を書きました。そちらも現在カクヨムで公開しております。 kakuyomu.jp S

    SFと植民地 あるいはシンガポールで見る『カジノ・ロワイヤル』(自作宣伝です) - もう本でも読むしかない
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    sakstyle 2024/02/08
    「この時まざまざと実感されました。/「芸術」や「美」は、帝国の制度であること」こういう形で実感したことはないけど忘れないようにしたい。下のブックリスト、面白そうな本がざくざく
  • ヴァージニア・ウルフをたくさん積んでいた2023年のこと : Days

    ●はじめに @genneiくんの企画した積読 Advent Calendar 2023のトリを務めさせていただきます、バーニングです。エンジニア界隈の人たちが多く参加されているようですが私はエンジニアではなく、昔からばかり読んでいるソーシャルワーカーです。ソーシャルワーカーって何ですか、を説明すると長くなってしまうので端折りますが、ご了承ください。幻影くんとは学生時代からの友人で、コロナ以降は全然会えてないですが気づけば長い付き合いですね。今回も面白い企画をありがとうございます。 さて、前述したようにをたくさん読みます。冊数ベースだとここしばらくは年間200-300のレンジに収まる程度には読んでいます。金額ベースだと50万はくだらないと思いますが、怖いので細かく数えてはいません、いや明らかに巨大な支出なのでちゃんと数えろやと言うべきですが。また、これだけ膨大な量のをどうやって読んでい

    ヴァージニア・ウルフをたくさん積んでいた2023年のこと : Days
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    sakstyle 2023/12/25
    戦時の作家であり、戦間期の作家でもあり、そしてパンデミックを経験した作家であるということ
  • 芥川賞・直木賞の候補作発表「NEWS」加藤シゲアキさん作品など | NHK

    第170回芥川賞・直木賞の候補作が発表され、芥川賞は5人、直木賞ではアイドルグループ「NEWS」の加藤シゲアキさんなど6人の作品が選ばれました。 芥川賞の候補作に選ばれたのは ▽安堂ホセさんの「迷彩色の男」 ▽川野芽生さんの「Blue」 ▽九段理江さんの「東京都同情塔」 ▽小砂川チトさんの「猿の戴冠式」 ▽三木三奈さんの「アイスネルワイゼン」の5作品です。 川野さんは初めて候補に選ばれ、安堂さん、九段さん、小砂川さん、三木さんはいずれも2回目の候補です。 一方、直木賞の候補作には ▽アイドルグループ「NEWS」のメンバーとしても知られる加藤シゲアキさんの「なれのはて」 ▽河崎秋子さんの「ともぐい」 ▽嶋津輝さんの「襷がけの二人」 ▽万城目学さんの「八月の御所グラウンド」 ▽宮内悠介さんの「ラウリ・クースクを探して」 ▽村木嵐さんの「まいまいつぶろ」の6作品が選ばれました。 嶋津さんと村木さ

    芥川賞・直木賞の候補作発表「NEWS」加藤シゲアキさん作品など | NHK
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    sakstyle 2023/12/15
    (直木賞)「加藤さんと河崎さんは2回目、宮内さんは4回目、万城目さんは6回目の候補」
  • 『襲撃』レイナルド・アレナス - 隠し階段、踊り場

    面白かった! <文以外> まず表紙の帯から面白い。 「おそらくは20世紀に書かれた最も壮絶なだ。」→ま〜た大げさな推薦文だなぁ 「──レイナルド・アレナス」→って著者人の自画自賛かーいwwww 帯文でここまで笑わせてくれるアレナスほんとちゅき♡ でも実際読み終えて、たしかにこれは「20世紀に書かれた最も壮絶な」と言っても良い気がする。 いや待てよ……他のアレナスの長篇もどっこいどっこいだな。アレナスを越えられるのはアレナスだけ! そして文内容とは全く関係のない章タイトルもほんとすき。読者に知らん顔でふざけ倒してるところ。 (似たようなおふざけでも、こちらに目配せしてると感じちゃうと萎える) 全52章から成るが、最後の章が満を持して「襲撃」で、最後だけは内容とリンクすんのか〜と思ったが、 よくよく読んでみれば「襲撃」だってあんまり文とは関係なかった。 つまりは章題だけでなく、タイ

    『襲撃』レイナルド・アレナス - 隠し階段、踊り場
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    sakstyle 2023/11/10
    「母を探す過程でいろんな施設を巡り、ディストピア要素を紹介していく流れ」「ディストピア要素のアイディアがいちいち面白い。」
  • 『やし酒飲み』エイモス・チュツオーラ - 隠し階段、踊り場

    尊敬する読書家の知り合いが「やっぱり『やし酒飲み』みたいな小説の語りが最強だよ」的なことを言っているのを聞き、翌日図書館で単行版を手に取り、すぐにこれはとんでもない作品だと確信したため生協で岩波文庫版を買った。 わたしは、十になった子供の頃から、やし酒飲みだった。わたしの生活は、やし酒を飲むこと以外には何もすることのない毎日でした。 p.7 常体と敬体が混ざっていて不思議な語り。これ原文の英語どうなってるんだ? 父は、わたしにやし酒を飲むことだけしか能のないのに気がついて、わたしのため専属のやし酒造りの名人を雇ってくれた。彼の仕事は、わたしのため毎日やし酒を造ってくれることであった。 p.7 最高じゃん。酒好きだったらもっと楽しいのかな。 父が死んで六ヶ月経ったある日曜の夕方、やし酒造りは、やし酒を造りにやし園へ行った。やし園に着くと、彼は一番高いやしの木に登り、やし酒を採集していたが、

    『やし酒飲み』エイモス・チュツオーラ - 隠し階段、踊り場
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    sakstyle 2023/11/10
    なるほど、こういう感じの奴なのか
  • 『響きと怒り』ウィリアム・フォークナー - 隠し階段、踊り場

    響きと怒り (上) (岩波文庫) 作者:フォークナー 岩波書店 Amazon 2023/2/3〜2/16(計10日) 【上巻】 2/3金〜2/9木(計6日) ・第一章 2/3金 p.7〜p.63 33歳の白痴ベンジー(名ベンジャミン?)による語り。 名高い実験的な語りってのはこれかぁ〜 たしかにこの文体のフォロワー無数にいそう。 石牟礼道子『苦海浄土』を読み終わったばかりなので、どうしても、喋れもせず自分で事もできないベンジーは水俣病患者の描像を重ねてしまう…… ただ、『苦海浄土』はあくまで他人である「わたくし」による水俣病患者の語りの「きき書」(再構成)であるのが質なのに対して、こちらはベンジーの一人称主観での語りなので、その点は決定的に異なる。 反復やズレを含んだ小気味の良い会話のやり取りはTHE・アメリカ文学ってかんじ。これが源流なのか。ドン・デリーロとかを思い出す。平易な文の

    『響きと怒り』ウィリアム・フォークナー - 隠し階段、踊り場
  • 『ハイファに戻って/太陽の男たち』ガッサーン・カナファーニー - 隠し階段、踊り場

    ハイファに戻って/太陽の男たち (河出文庫) 作者:カナファーニー,ガッサーン 河出書房新社 Amazon 2023/10/20~26 計6日間 10/20(金) 10/22(日) 太陽の男たち(1963) バスラ(イラク)からクウェイトへの密入国を試みる三人の男たち。彼らをタンクの中に隠して走る車の運転手の男。 前半の三人それぞれのバックグラウンドを描写するパートは瞬間的に回想を往還する意識の流れのような文章でやや困惑した。 茫漠とした荒野や砂漠を舞台にした話に気持ちがのらない、というのはある。ルルフォ『燃える平原』やブッツァーティ『タタール人の砂漠』とか。申し訳ないが…… 去勢された男。 うおー……なんとも衝撃的な話だ…… めっちゃ極限状況。「視界がにじんだのは涙のせいか汗のせいか」というシチュエーションはままあるが、そういう小説のなかで最も迫力が極まっているひとつだろう。 灼熱の暑さ

    『ハイファに戻って/太陽の男たち』ガッサーン・カナファーニー - 隠し階段、踊り場
  • ルーシャス・シェパード「美しき血」 - ひとやすみ読書日記(第二版)

    美しき血 竜のグリオールシリーズ (竹書房文庫) 作者:ルーシャス・シェパード 竹書房 Amazon 「竜のグリオールに絵を描いた男」「タボリンの鱗」に続く「竜のグリオール」シリーズ第3巻、最終巻にして唯一の長編となるもの。 abogard.hatenadiary.jp abogard.hatenadiary.jp 最初の1冊を読んだのはもう5年も前のことか。あきらかにカバー画で衝動買いしたのだけれど、これが大正解で面白いを3冊も読めた。よいことだ。今回第3巻がもっとも高価格な割にはページ数が少ないのだけれど、それは日経済の失政の影響であって版元は悪くないよ!と声を大にして言いたい。出版関係いい話を聞かないことばかりな昨今で、決して大受けしない(でしょう?)タイプのファンタジー小説を無事完訳してくれたことに大変感謝するものであります。 今回の主人公はリヒャルト・ロザッハー。「タボリンの

    ルーシャス・シェパード「美しき血」 - ひとやすみ読書日記(第二版)
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    sakstyle 2023/11/05
    読まねば
  • 2023ノーベル文学賞にノルウェーの劇作家ヨン・フォッセ氏 | NHK

    ことしのノーベル文学賞に、世界各国で戯曲が上演され、詩のような特徴的なせりふ回しで知られるノルウェーの劇作家、ヨン・フォッセ氏が選ばれました。 スウェーデンのストックホルムにある選考委員会は5日、ことしのノーベル文学賞にノルウェーの劇作家、ヨン・フォッセ氏を選んだと発表しました。 フォッセ氏は1959年、ノルウェーに生まれ、1980年代前半から小説や詩集、それにエッセイなどを次々と発表しました。 1990年代からは生や死などをテーマに、句読点がなく、詩のような特徴的なせりふ回しの戯曲を数多く手がけました。 このうち代表作の「だれか、来る」についてノーベル賞の選考委員会は、作品のなかでことばや劇的な行動を減らし、不安や無力感という人間の最も強い感情を最も簡単な日常の会話で表現しているとしています。 フォッセ氏は「近代演劇の父」と言われるノルウェーの劇作家、イプセンの再来とも呼ばれ、その作品は

    2023ノーベル文学賞にノルウェーの劇作家ヨン・フォッセ氏 | NHK
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    sakstyle 2023/10/06
    「イプセンの再来」
  • ケヴィン・ウィルソン「地球の中心までトンネルを掘る」 - ひとやすみ読書日記(第二版)

    地球の中心までトンネルを掘る (海外文学セレクション) 作者: ケヴィン・ウィルソン,芹澤恵 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2015/08/12 メディア: 単行 この商品を含むブログ (14件) を見る 不思議な読後感の残る話が多い短編集。表題作は大学を出て特に何をする気もなくひきこもり的自堕落生活を送っていた男女三人組(孤独でもカップルでもない)が、ある日突然庭に穴を掘りだして、さりとてタイトルのように地球の中心まで行けるわけもなく、精々街中をアリというかモグラだな、のように掘り進んで他所様の地下室をブチ抜いたりしているうちに冬が来てなんとなく止めてしまうようなお話し。他にも祖父母派遣サービス業に就いて家族の「雇われ祖母」になるとか、がらくたじみた(とはいえ決して「がらくた」とは言われない)小間物を蒐集した客入りもない博物館のただ一人の職員兼学芸員であるとか、あとがきにも

    ケヴィン・ウィルソン「地球の中心までトンネルを掘る」 - ひとやすみ読書日記(第二版)
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    sakstyle 2023/09/11
    「現実にはありそうもない変な職業や行為(さりとて荒唐無稽というほどでもない)を描いた作品」「アメリカ人も「萌え」はわかってきたんだなあ」
  • 市川沙央『ハンチバック』 - Close To The Wall

    文學界(2023年5月号)(第128回 文學界新人賞決定発表) 文藝春秋Amazon文學界新人賞と芥川賞受賞作。難病により背骨が曲がっており人工呼吸器を使って生きる主人公が、中絶という「障害者殺し」が日常化したなかにあって、それなら「殺すために妊娠する障害者がいてもよくない?」と計画する。生きることと殺すことの挑発的な問いを投げかけるばかりか、作品の大枠には「当事者性」についての問いも込められている。 作者が作中人物と同様の疾患だということで「読書バリアフリー」についての問題意識を投げかけ、障碍「当事者」の芥川賞受賞としても話題になった。 健常者社会への批判 作は子供の頃「ミオチュブラー・ミオパチー」という遺伝性筋疾患を発症し、「右肺を押し潰すかたちで極度に湾曲したS字の背骨」を持つ「ハンチバック(せむし)」となり、車椅子を使用し仰臥時には人工呼吸器を装着した語り手の生活と困難が具体的に

    市川沙央『ハンチバック』 - Close To The Wall
  • 第169回直木賞受賞予想。杉江「消去法で永井紗耶子『木挽町のあだ討ち」」マライ「脳内で絶叫が谺するような超快作は無かったかも」 - 全候補作読んで受賞予想|WEB本の雑誌

    第169回直木賞受賞予想。杉江「消去法で永井紗耶子『木挽町のあだ討ち」」マライ「脳内で絶叫が谺するような超快作は無かったかも」 今回からWEBの雑誌にお世話になって、芥川・直木賞予想対談をすることになりました。どうぞよろしく。〈職業はドイツ人〉マライ・メントラインと〈書評から浪曲まで〉杉江松恋のチームM&Mが7月19日に選考会が行われる第169回芥川・直木賞を語り倒しますよ。 では、直木賞候補作をじっくり語ります(選考委員は、浅田次郎・伊集院静・角田光代・京極夏彦・桐野夏生・髙村薫・林真理子・三浦しをん・宮部みゆき)。芥川賞編はコチラ。 ■第169回直木三十五賞候補作 冲方丁『骨灰』(KADOKAWA)3回目 垣根涼介『極楽征夷大将軍』(文藝春秋)3回目 高野和明『踏切の幽霊』(文藝春秋)2回目 月村了衛『香港警察東京分室』(小学館)初 永井紗耶子『木挽町のあだ討ち』(新潮社)2回目 杉

    第169回直木賞受賞予想。杉江「消去法で永井紗耶子『木挽町のあだ討ち」」マライ「脳内で絶叫が谺するような超快作は無かったかも」 - 全候補作読んで受賞予想|WEB本の雑誌
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    sakstyle 2023/07/19
    月村了衛と、足利尊氏を描いた垣根涼介『極楽征夷大将軍』が面白そう「『太平記』小説史上に残る快挙」/ホラー2作が候補入り。直木賞でホラーは冷遇されがちと杉江、最近のホラーの上げ潮感を受けてではとマライ。
  • 第169回芥川賞受賞予想。マライ「市川沙央『ハンチバック』が凄すぎる、有り金全部!」杉江「乗代雄介『それは誠』と『ハンチバック』が同率」 - 全候補作読んで受賞予想|WEB本の雑誌

    第169回芥川賞受賞予想。マライ「市川沙央『ハンチバック』が凄すぎる、有り金全部!」杉江「乗代雄介『それは誠』と『ハンチバック』が同率」 今回からWEBの雑誌にお世話になって、芥川・直木賞予想対談をすることになりました。どうぞよろしく。〈職業はドイツ人〉マライ・メントラインと〈書評から浪曲まで〉杉江松恋のチームM&Mが7月19日に選考会が行われる第169回芥川・直木賞を語り倒しますよ。 では、芥川賞候補作をじっくり語ります(選考委員は、小川洋子・奥泉光・川上弘美・島田雅彦・平野啓一郎・堀江敏幸・松浦寿輝・山田詠美・吉田修一)。直木賞編はコチラ。 ■第169回芥川龍之介賞候補作 石田夏穂「我が手の太陽」(「群像」2023年5月号 )2回目 市川沙央「ハンチバック」(「文學界」2023年5月号 )初 児玉雨子「##NAME##」(「文藝」2023年夏季号)初 千葉雅也「エレクトリック」(「新

    第169回芥川賞受賞予想。マライ「市川沙央『ハンチバック』が凄すぎる、有り金全部!」杉江「乗代雄介『それは誠』と『ハンチバック』が同率」 - 全候補作読んで受賞予想|WEB本の雑誌
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    sakstyle 2023/07/19
    マライ・メントライン・杉江松恋対談/市川『ハンチバック』が凄いらしい/「現代性があるのは『ハンチバック』と『##NAME##』・(小説表現という点で)「それは誠」が評価される賞でもあってもらいたい」
  • 生きている潜水艦、そして海賊たちのドタバタ物語『恋する潜水艦』 - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

    恋する潜水艦 / ピエール・マッコルラン(著)、大野 多加志・他(訳) 陶器製のチューリップ、学のある豚ソーセージ、人工飼料で飼育された大砲、深海でハンマースリコギ魚を写生する画家―奇妙奇天烈な多数のオブジェが登場するなか、超人カール大佐が艦長を務めるUボート713号は、南国の美しい歌姫に恋してお魚に戻っていく…「ジャリの『ユビュ王』とダダイズムとの架け橋となった作品」と評される未来派的な奇作『恋する潜水艦』。古びた海賊の地図をたよりに、金銀財宝を求めて上陸した島に見いだしたものは…“『宝島』異聞”ともいうべき傑作『海賊の唄』。カリブ海を荒らし回るバッカーニアたちの多彩なエピソードをモザイク状に綴った『金星号航海記』。独特のユーモアと幻想にあふれた冒険小説、全3編。 この『恋する潜水艦』はフランスの作家ピエール・マッコルラン(1882-1970)によって書かれた3篇の中編小説によって構成さ

    生きている潜水艦、そして海賊たちのドタバタ物語『恋する潜水艦』 - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ
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    sakstyle 2023/07/15
    「この物語においては生物と無生物の境界が曖昧で、それらがうねうねと動き回り時に感情を爆発させる様子を幻想的に描いている」「ちなみに海賊のコスチュームというのは実は資料が存在していないらしく」
  • 『百年の孤独』ガブリエル・ガルシア=マルケス/鼓直訳 - ウラジーミルの微笑

    きっかけは錯覚でもいいから 「聖書を信じるくらいですもの。わたしの話だって信じるはずだわ」(p.346) <<感想>> 今回は、だいぶ昔に読んだ作品の再読をしてブログのコンテンツを充実させるシリーズの第?段『百年の孤独』。そう、傑作である。 ならまだしも杓子までもが傑作というからには、ひねくれ者の私としては冷や水の2,3杯でもぶっかけてやりたくなる。しかし、その程度の量の冷や水ではびくともしない、非常に深い懐を備えた作品である。 そこで今回は、作を伝統的な西洋近代の小説とは異質な、ラテンアメリカの風土に根ざし、その気質を反映した物語であり、カオティックな作品世界を特徴とするカーニバル的な物語だと捉える、オリエンタリズム丸出しの読み方に対して、返すコップで冷や水をぶっかけてやりたい。 百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez) 作者:ガルシア=マルケス,ガブリエル

    『百年の孤独』ガブリエル・ガルシア=マルケス/鼓直訳 - ウラジーミルの微笑
  • 「楽園」を追い求める二人の至る道と歴史――マリオ・バルガス=リョサ『楽園への道』 - 機械仕掛けの鯨が

    楽園への道 (河出文庫) 作者:マリオ・バルガス=リョサ 河出書房新社 Amazon この世で一番小説が上手いんじゃないか。バルガス=リョサの作品を読むたびに、そう思わされてしまう。とんでもない馬力と、繊細な詩情と、それを表現する筆力がひとりの人間に宿っている奇跡じみた存在——それがバルガス=リョサなのだ。 池澤版・世界文学全集に収録された作でも、その力は遺憾なく発揮されている。物語は二人の人物の行動が、章ごとに切り替わって順々に描かれていく。ひとりは高名な画家ポール・ゴーギャン。そしてもうひとりは、十九世紀初頭に活躍した女性解放運動と労働組合活動の指導者、フローラ・トリスタン。一見関係がないように見え、描かれる時代も異なるこの二者だが、なぜこのふたりではならなかったのかが、書を読むにつれて浮かび上がってくる。 まず第一に、二人は題にある通り、「楽園」の追求者であったことだ。結婚離婚

    「楽園」を追い求める二人の至る道と歴史――マリオ・バルガス=リョサ『楽園への道』 - 機械仕掛けの鯨が
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    sakstyle 2023/05/10
    “二人を視点に据え、一九世紀から現代に至るまでの西洋の価値観の転覆を語る、バルガス=リョサ流の全体小説になっているのである。(...)バルガス=リョサの巧みな語り口”