地中海、イタリア、サルデーニャ島沖。タイセイヨウクロマグロが群れをなす。乱獲から驚異的な回復を遂げた種である。(Photograph by NORBERT WU/ MINDEN PICTURES, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 国際自然保護連合(IUCN)は4日、絶滅の危機にある生物を評価する「レッドリスト」を更新、タイセイヨウクロマグロなどいくつかのマグロの危機ランクを引き下げた。 予想以上に早く回復できたのは、マグロの乱獲を止めようという過去10年の取り組みがうまくいっている証しだ。ただし、今回審議の対象になったのはマグロだけではない。研究者たちは他の多くの海洋生物がいまだ危機にあると警告している。例えば、世界のサメやエイの3分の1以上の種は、乱獲、生息地の喪失、気候変動などにより、依然として絶滅の危機に瀕している。 「良い知らせは、持続可能な漁業は可能ということ