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ブックマーク / rmaruy.hatenablog.com (40)

  • 開催記録:オンライン勉強会「AI科学を哲学する?」(w/高木史郎さん) - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    2024年4月4日に、独立研究者の高木史郎さんとともに、オンライン勉強会「AI科学を哲学する?」を開催しました。以下はその簡単な記録です。 開催の経緯 発端は、昨年末に高木さんがArxivに投稿されたプレプリント論文でした。機械学習の研究者として、自律的に研究を行うエージェントの構築を目指す高木さんは、論文でそもそも「研究とは?」という根を問うていきます。研究はどのようなプロセスから成り立っているのか。それぞれのプロセスについて、科学哲学などではどのような概念化がなされてきたのか、科学の自動化に使えそうな技術は何か。完全自律化という究極目標に向けて視野を目一杯広げ、論点を俯瞰した力作です。 以前から高木さんの研究活動を知り、リスペクトしていましたが、このような全体像を描かれたことは私にとっては驚きでした。しかもこれを、一人で書かれたとは…。 私自身も以前からAI科学を哲学的な側面から考

    開催記録:オンライン勉強会「AI科学を哲学する?」(w/高木史郎さん) - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)
  • 読書メモ:『励起(上・下)』(伊藤憲二 著)――今読まれるべき1000ページの「科学史的伝記」 - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    励起 上――仁科芳雄と日の現代物理学 作者:伊藤憲二 みすず書房 Amazon 励起 下――仁科芳雄と日の現代物理学 作者:伊藤憲二 みすず書房 Amazonの物理学者、仁科芳雄(1890~1951年)の伝記である。 上下巻、2段組ハードカバーで合計1000ページ*1に迫る大作であり、すぐに手は出なかった。きっと「書店でたまに背表紙を見かけては尊敬の念を抱く」になるんだろうな…と予想していたなか、Twitter/Xでの三宅陽一郎さんの投稿が目に入ってきた。 伊藤憲二先生 @kenjiitojp の『励起』、まずは上巻を拝読しています。面白くてしょうがないです。綿密な調査に裏打ちされた徹底的な調査で、量子力学がゆっくりと日に着地する瞬間をまるでスローモーションのように見ることができます。圧巻の科学史です。https://t.co/1L8TSdAgne — 三宅陽一郎Miyake

    読書メモ:『励起(上・下)』(伊藤憲二 著)――今読まれるべき1000ページの「科学史的伝記」 - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)
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    sakstyle 2023/09/20
    「仁科芳雄(1890~1951年)の伝記」「仁科ほど、今日も続く制度的科学が直面するあらゆる問題に取り組んだ科学者」現在の日本の科学の諸制度だけでなく研究文化の形成にも一役買った存在、と
  • 読書メモ:Nita Farahany ”The Battle for Our Brain” …ニューロテクノロジーの時代に守るべき「自由」とは - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    The Battle for Your Brain: Defending the Right to Think Freely in the Age of Neurotechnology (English Edition) 作者:Farahany, Nita A. St. Martin's Press Amazon 脳から情報をとる、脳に直接働きかける。5年前なら「未来の話」だったであろうニューロテクノロジーが今、じわじわと社会に浸透し始めている。その産業や技術の現最先端の状況を俯瞰しつつ、社会でニューロテクノロジーを受け止める際に必要となる倫理学的・法学的な対応について包括的にまとめたが出た。 著者のNita Farahany氏は、デューク大学の法学・哲学・倫理学者。 脳科学の倫理・法学に長くかかわり、2010~2017年、オバマ政権が諮問した米国生命倫理諮問委員会のメンバーを務めるなど

    読書メモ:Nita Farahany ”The Battle for Our Brain” …ニューロテクノロジーの時代に守るべき「自由」とは - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)
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    sakstyle 2023/03/29
    ニューロエシックス。認知的自由について。
  • 読書メモ:世界は時間でできている(平井靖史 著) - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    世界は時間でできている──ベルクソン時間哲学入門 作者:平井 靖史 青土社 Amazon 書は、19~20世紀に活躍したフランスの哲学者アンリ・ベルクソンの時間哲学の全貌を、長年ベルクソン哲学の勢力的な研究を続け、日だけでなく世界的な研究コミュニティづくりやムーブメントの中心で活躍してきた著者が、現代的な問題設定に沿った発展的展望をも含め、独自の見取り図とともにまとめた入門書である。 ベルクソンが扱ったテーマは広い。主著が多数あって、たとえるならば「単独峰」ではなく「連山」をなしているイメージだろうか。著者はこれまで、その一つ一つを丹念に踏破しながら、共著書や学術誌にて多くの論考を発表してきた。そして、初めての単著となる書『世界は時間でできている』にて、いよいよそれらパーツを組み合わせ、ベルクソン山脈の全景を描いてみせる。 書は、いろいろな読まれ方をすると思うが、大きくは、 ベルク

    読書メモ:世界は時間でできている(平井靖史 著) - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)
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    sakstyle 2022/08/24
    「ベルクソンの哲学を科学的探究のアイディアの源にすることと、ベルクソンの哲学を一定の解釈のもとに自分の自然観として受け入れることはかなり違う」本書の拡張された自然主義の「説明」をどこまで受け入れるか
  • 【再掲】読書メモ:数学に魅せられて、科学を見失う(サビーネ・ホッセンフェルダー) - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    数学に魅せられて、科学を見失う――物理学と「美しさ」の罠 作者:ザビーネ・ホッセンフェルダー 発売日: 2021/04/09 メディア: Kindle版 ”Lost in Math"の待望の翻訳。原書の読書メモを再掲します。Sabine Hossenfelder氏は、物理学者にして科学ライター。中の人にしかできない批判的な科学コミュニケーションを繰り広げる、特異な人物です。 現代の素粒子物理学が陥ってしまっているかもしれない集団思考的な落とし穴に果敢に挑んだ書は、物理学を志す人だけでなく、広く「科学とは」を今後語るうえで外せない一冊だと思います。 なお、書を読んで浮かび上がる疑問に「なぜ数学は科学の役に立つのか(もしくは立ってきたのか)?」があります。この謎についての整理を試みたYouTube動画を貼っておきます。 *** Lost in Math: How Beauty Leads

    【再掲】読書メモ:数学に魅せられて、科学を見失う(サビーネ・ホッセンフェルダー) - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)
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    sakstyle 2021/12/01
    すご本2021で知った。あとで読む。/物理学者のいう「美」をsimplicity, naturalness, eleganceに分類。エレガンスってそういう意味か。筆者は美の基準を変えることを提案しているらしい
  • 読書メモ:学術出版の来た道(有田正規 著) - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    学術出版の来た道 (岩波科学ライブラリー 307) 作者:有田 正規 岩波書店 Amazon 何気なく手に取ったこの、非常に面白く、ためになる内容だった。タイトルに「学術出版」とあるが、「学術書」というよりは「学術誌」(いわゆる「ジャーナル」)が主題だ。 私の予備知識は以下のようなところだった。 研究者は、論文を書くことで成果を発表し、そのことで業績を認められる。 論文は、エルゼビア、シュプリンガーなど一握りの出版社が刊行する学術誌に掲載される。 近年はインターネット上でアクセスできるようになっているが、論文数の急増、雑誌の購読料の高騰など、様々な構造的問題が指摘されている。 …ここまでは、自分も何となく知っていた。 しかし、ではそうした学術界と出版界の関係がどのように構築されてきたのか。なぜ、大手出版からたびたび研究者から非難を浴びながらも、そのビジネスを続けられているのか*1。学術書

    読書メモ:学術出版の来た道(有田正規 著) - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)
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    sakstyle 2021/11/09
    「商業出版が躍進したのは1960年代以降」「IFにより、研究者はますます論文執筆に駆り立てられ、論文数が増え、大学図書館や研究者の負担が増加」「今の学術出版は国家が科学につぎ込む資金を目当てにした政商に近い」
  • 読書メモ:統計学を哲学する(大塚淳 著) - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    統計学を哲学する 作者:大塚 淳 発売日: 2020/10/26 メディア: 単行(ソフトカバー) 発売後すぐに入手し、夢中になって読んだ『統計学を哲学する』。とても大事なだと感じ、Twitterで次のような(押しつけがましい)投稿もした。 大げさに聞こえるかもしれないことを言います。大塚淳『統計学を哲学する』は、自然科学・情報科学に従事する日語圏のすべての学生や研究者が、まる一週間手元の勉強や研究を止めてでも読む価値のあるだと思います。https://t.co/DHQ1SwnuKb — R. Maruyama (@rmaruy) 2020年10月28日 ところがその後、書店で『統計学を哲学する』を眺めたという知り合いから、次のようなことを言われた。 「哲学者が統計学を語る意味がよくわかりません。」 「数ページ読んでみたけど、哲学用語が頭に入ってこず、やめてしまいました。」 これに

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  • 読書メモ:心を知るための人工知能(谷口忠大 著) - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    心を知るための人工知能: 認知科学としての記号創発ロボティクス (越境する認知科学) 作者:忠大, 谷口 発売日: 2020/06/09 メディア: 単行 「記号創発ロボティクス」を掲げ、その旗振り役として分野をけん引するAI研究者、谷口忠大氏による最新著。 共立出版の「越境する認知科学シリーズ」から出ていることもあり、主に「認知科学」の読者を意識して、「記号創発ロボティクス」の研究思想、およびこの間の研究成果を伝えている。しかし、認知科学系の読者に限らず、2010年代のAI研究がどこまで来たかを総括的を知るのに最適な一冊でもあると感じた。 *** 記号創発ロボティクスとは何か。 記号創発ロボティクスは実世界の身体的経験と他者との相互作用に基づき言語を獲得し、その果てに人間との言語的コミュニケーションを可能とするロボットを生み出そうとする。『心を知るための人工知能』p.1 ざっくりといえ

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  • 読書メモ:意識の神秘を暴く(ファインバーグ&マラット 著、鈴木大地訳)…進化的起源から解明される意識の謎 - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    意識の神秘を暴く: 脳と心の生命史 作者:ファインバーグ,トッド・E.,マラット,ジョン・M. 発売日: 2020/04/16 メディア: 単行 『意識の神秘を暴く(Consciousness Demystified)』は、そのタイトルが示すとおり、 意識現象の科学的解明を目指した一冊である。同じ二人の著者による『意識の進化的起源(Ancient Origins of Consciousness)』(2017年、勁草書房)という大著(A5判で350ページ超)が出ており、書はそのダイジェスト版(+α)といった位置づけとなっている。 訳者は、前著に引き続き、進化発生生物学を専門とし、意識の科学と哲学への造詣も深い鈴木大地氏。訳文は非常に丁寧で読みやすく、かつ編集にも心を砕かれており(用語集への参照など)、翻訳書のつくり方にもお手にすべき点が多い*1。 *** 書はどうやって「意識を神秘

    読書メモ:意識の神秘を暴く(ファインバーグ&マラット 著、鈴木大地訳)…進化的起源から解明される意識の謎 - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)
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    sakstyle 2020/05/17
    “動物群ごとに異なる神経系の仕組みでそれらが実現されているということ、つまり「同じ形質の収斂進化」、あるいは「多重実現可能性」(p.68)として意識の獲得が捉えられている”
  • 読書メモ:Galileo's Error (by Philip Goff)…なぜ意識の科学に「汎心論」が必要か - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    Galileo's Error: Foundations for a New Science of Consciousness 作者:Goff, Philip 発売日: 2019/11/07 メディア: ペーパーバック 心の哲学や意識の科学をフォローしていると、最近「汎心論」という言葉をよく聞く。心の哲学における汎心論とは、「意識とは何か?」、もう少し詳しく言えば「(物質)科学的な世界像のなかに、意識をどう位置づけるか?」という問題に応える、一つの哲学的な立場だ。 書Galileo's Error: Foundations for a New Science of Consciousnessは、いま汎心論の旗振り役として活躍している哲学者フィリップ・ゴフ氏が、一般向けにその要諦を解説した一冊である。書でゴフ氏は、唯物論でも二元論でもない「第3の選択肢(third option)」として

    読書メモ:Galileo's Error (by Philip Goff)…なぜ意識の科学に「汎心論」が必要か - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)
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    sakstyle 2020/03/18
    うーん、汎心論かー/ラッセルの中立一元論ベースにエディントンが汎心論的主張してて、Goffはそれを受けてIITと絡めているらしい
  • 読書メモ:The Physicist & the Philosopher (by Jimena Canales)…アインシュタインとベルクソンは時間をめぐって何を争ったのか - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    The Physicist & the Philosopher: Einstein, Bergson, and the Debate That Changed Our Understanding of Time 作者:Jimena Canales 出版社/メーカー: Princeton Univ Pr 発売日: 2015/05/26 メディア: ハードカバー 科学史家ヒメナ・カナレス(Jimena Canales) による2015年の著作The Physicist & the Philosopherを取り上げます。20世紀前半にアルバート・アインシュタインとアンリ・ベルクソンが戦わせた論争について、その背景や余波を幅広い視点からまとめた一冊。その論争のテーマとは、「時間」です。 繰り返される論争への、科学史からのアプローチ ブログ筆者が腰を据えて書を読んでみようと思ったきっかけは、今年刊

    読書メモ:The Physicist & the Philosopher (by Jimena Canales)…アインシュタインとベルクソンは時間をめぐって何を争ったのか - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)
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    sakstyle 2019/12/24
    “学術的な世論は二分し、両陣営にはそれぞれ熱心な支持者がつくように”ポアンカレ、エディントン、フッサール、ハイデガー、ラッセル、カルナップなどなどが参戦(?)したらしい。ってヤバ
  • 物理学者と哲学者は「時間」を語ってどうすれ違うのか…『〈現在〉という謎』を読んで - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    〈現在〉という謎: 時間の空間化批判 作者: 森田邦久 出版社/メーカー: 勁草書房 発売日: 2019/09/27 メディア: 単行 この商品を含むブログを見る 物理学者と哲学者によるシンポジウムをもとに企画された論考集。各章では時間論、とくに「現在」の概念を巡る論考を物理学者と哲学者(+仏教学者1名)が書き、それに対するコメントとリプライが掲載されている。 全8章からなり、どの論考も面白い。だが、理論物理学者の谷村省吾先生(以降、谷村氏)の論文とそれへの佐金武氏のコメント、青山拓央氏・森田邦久氏(いずれも分析哲学者)の章に対する谷村氏のコメントからなる応酬が際立っている。 谷村氏はしょっぱなから、 そもそも現在は謎なのか?とさえ思う。(谷村論文、p.1) と、書の問いそのものの意義に疑問をつきつける。「率直にいって、形而上学者たちとの対話は難儀であった。私の話はわかってもらえないよ

    物理学者と哲学者は「時間」を語ってどうすれ違うのか…『〈現在〉という謎』を読んで - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)
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    sakstyle 2019/10/06
    哲学観の違いって感じだ。物理学者vs哲学者になっているけど、この物理学者側の立場に立つ哲学者もいるだろうなーという気がする
  • 読書メモ(勉強モード):Understanding Scientific Understanding(by Henk W. de Regt)~理解できないものを理解するために、まずは理解を理解する~ - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    科学というのは、その成り立ちや動作原理が未知の対象――宇宙、生命、脳など――を「理解する」ための営みと言える。だが、ときに「科学的に理解するとはどういうことなのか」がわからなくなることがある。ブログでは、一貫してそれについて考えてきた。 どうすれば脳を「理解」できるのか:「コンピュータチップの神経科学」から考える - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため) 深層学習は科学に「理解」の放棄を迫るのか?:「高次元科学への誘い」(丸山宏)へのコメント - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため) 続・どうすれば脳を「理解」できるのか: 分かり方は一つじゃない~脳理解の多元主義へ~ - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため) 脳や生命や量子現象は、どのように理解できるのだろうか? 理解できないものを理解するには、まずは理解を理解しないといけないだろう。 また近年、機械学習

    読書メモ(勉強モード):Understanding Scientific Understanding(by Henk W. de Regt)~理解できないものを理解するために、まずは理解を理解する~ - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)
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    sakstyle 2019/09/21
    「科学的理解」についての科学哲学。「理解」が科学の認識的目的にとって中心的であることと、理解とは何かは科学コミュニティに相対的であること
  • 非研究者として『在野研究ビギナーズ』を読んで考えたこと - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    今月出た『在野研究ビギナーズ』を読んだ。大学や研究機関に籍を置かない14名の「在野」研究者たちが、自身の日々(生活と研究の両立)について、そして自身の研究観について綴った一冊。 ともかく著者たちは皆、腹が据わっている。自分のやりたいことが明確で、限られたリソースをフル活用して邁進している。このを私は最高の自己啓発として読んだ。 『在野研究ビギナーズ』、自分にとって空前の自己啓発かもしれない。自己肯定感、生活向上の具体的なTips、鳥肌立つアジテーション、立つべき位置を見定めるための高性能地図。章ごとに様々なものが差し出され、ことごとくポジティブ。希望が湧いてくる。研究するにせよ、しないにせよ。 — R. Maruyama (@rmaruy) September 6, 2019 著者たちの生き方に憧れるし、尊敬する。けれど、自分自身が「(在野)研究者」になりたいかというと、その希望はな

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    sakstyle 2019/09/09
    「知の生産」と「探求の範囲」の2軸で「スーパー研究者」「研究者」「勉強者」「マニア?」の4類型にしている。自分も探求心はあるけど研究したいわけでもないので「勉強者」カテはしっくりくる
  • 続・どうすれば脳を「理解」できるのか: 分かり方は一つじゃない~脳理解の多元主義へ~ - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    文章:丸山隆一(@rmaruy) (注)記事は鈴木力憲さんと書いた「どうすれば脳を「理解」できるのか:「コンピュータチップの神経科学」の続編ですが、記事の筆者は丸山一人です。鈴木さんとの議論から多くのヒントを得ているものの、基的には個人の考えで書いています。 今年の1月に書いた記事:「どうすれば脳を「理解」できるのか:「コンピュータチップの神経科学」から考える」では、「コンピュータチップの神経科学」を題材に「脳を理解するとはどういうことか」を考えた。 同記事では、「神経科学者はマイクロプロセッサを理解できたか?」と題された2017年の論文(ヨナス&コーディング著)*1を取り上げた。内容は「神経科学の代表的な研究手法を使ってマイクロプロセッサを調べてみた」というもので、その方法ではマイクロプロセッサの動作原理は分からなかったと著者らは結論づける。著者らの狙いは、極端なデモンストレーショ

    続・どうすれば脳を「理解」できるのか: 分かり方は一つじゃない~脳理解の多元主義へ~ - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)
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    sakstyle 2019/09/09
    「マーの3レベル」(古典的計算機としての脳)以外の理解のあり方として「学習機械」「BMI+機械学習」「(ブザーキの)「内からの」理解」を例示し、多元主義を提案する
  • 読書メモ:情動の哲学入門(信原幸弘 著)…世界はあらかじめエモいのか - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    情動の哲学入門: 価値・道徳・生きる意味 作者: 信原幸弘 出版社/メーカー: 勁草書房 発売日: 2017/11/10 メディア: 単行 この商品を含むブログ (4件) を見る 最近、怒りっぽくなっている。家族からの何気ない一言にカッとなり、会社で投げかけられた自分の仕事へのコメントの一つひとつに、イラっとする。心が怒りの感情で占められてしまう。 そんなことではいけないと思う。怒りを相手に見せないようにすべきだし、できることならそもそも怒りたくない。体調を良くして、ストレス耐性を高めて、コーピングして、怒りから距離をとれるような心と体を手に入れたい。 世間的にも、怒りをはじめとした負の感情は、できるだけ制御できるのが望ましいとされる。「アンガーマネジメント」という言葉も普通に聞くようになったし、ブームになりつつある「瞑想」も、一時的な感情に心をもっていかれないようにすることが眼目の一つ

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  • 脳と機械をつないでいいのか? ~「BMIの倫理」の議論をもう一度始める~ - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    先月、イーロン・マスク氏が率いるNeuralink社の発表が話題を呼びました。 これは、同社が開発した脳とコンピュータをつなぐ技術、いわゆるブレイン・マシン・インターフェース(BMI)の最新の成果に関するものでした。細いファイバー状の電極を、ロボット技術を駆使して脳に何も刺し、数千か所からの脳活動の記録、および脳細胞への刺激が可能になった、そして、来年には人間での臨床試験を目指すといいます。 この発表の概要と科学的なインパクトについては、紺野大地(@Daichi__Konno)さんによる記事にまとめられています。 イーロン・マスクとNeuralinkは脳科学をどう変えるのか|Daichi Konno|note そんなことしていいの? 「人間の脳に電極を刺して、コンピュータとつなぐ」。こう聞いて、どう思われたでしょうか。「医療行為としてならありかも…」といったあたりが常識的かもしれません。

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    sakstyle 2019/08/14
    “美馬達哉『脳のエシックス:脳神経倫理学入門』 人文書院(2010) 信原幸弘、原塑(編著)『脳神経倫理学の展望』勁草書房(2008) 平尾昌宏『ふだんづかいの倫理学』晶文社(2019)”
  • 読書メモ(勉強モード):なぜ科学は多元的であるべきなのか(Hasok Chang, "Is Water H2O?", 第5章) - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    Is Water H2O?: Evidence, Realism and Pluralism (Boston Studies in the Philosophy and History of Science Book 293) (English Edition) 作者: Hasok Chang 出版社/メーカー: Springer 発売日: 2012/05/23 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (1件) を見る 以前もこのブログで取り上げた、"Is Water H2O?"(by Hasok Chang)。19世紀の化学史を丹念に紐解き、そこから現代の科学・科学哲学について考えるヒントを得ようというです*1。 今回は、同書の最終章(第5章)を見ていきたいと思います。 ※エントリーは、6月ころ(?)に実施予定の勉強会の準備を兼ねたメモです。勉強会での指摘などを踏まえて書き

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    sakstyle 2019/05/11
    科学史を多元主義的な視点でやる、という話っぽく読んだ
  • 読書メモ(勉強モード):Mental Time Travel (by Kourken Michaelian)…記憶とは過去のシミュレーションである【後編】 - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    Kourken Michaelian著、"Mental Time Travel"の読書メモの続き。 前編はこちら: 前半では、「エピソード記憶とは過去や未来の出来事の想像(=シミュレーション)の一種である」とする「シミュレーション説」が打ち立てられた。後半部では、 (過去の自分についての)エピソード想像にすぎないエピソード記憶が、多くの場合、信頼に足る過去についての知識をもたらすのはなぜか? という問いに対する、著者なりの説明が与えられていく。 読書メモ後編:第7~11章 ——シミュレーション説はなぜうまくいくか 第7章:The Information Effect 外部情報の効果 章ではまず、証言的情報(testimonial information)の効果について考える。他者から伝えられる、「あのとき、あんなことがあったよね」といった情報だ。これは、記憶の「生成」に大きな役割を果たす

    読書メモ(勉強モード):Mental Time Travel (by Kourken Michaelian)…記憶とは過去のシミュレーションである【後編】 - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)
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    sakstyle 2019/05/06
    エピソード記憶の信頼性(ソース・モニタリングとプロセス・モニタリング)と進化的説明
  • 読書メモ(勉強モード):Mental Time Travel (by Kourken Michaelian)…記憶とは過去のシミュレーションである【前編】 - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    Mental Time Travel: Episodic Memory and Our Knowledge of the Personal Past (Life and Mind: Philosophical Issues in Biology and Psychology) (English Edition) 作者: Kourken Michaelian 出版社/メーカー: The MIT Press 発売日: 2016/02/19 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る ブログでは、「記憶の脳科学」に注目し、いくつかの記事を書いてきた。 神経細胞レベルの生理学実験からヒトを対象とした心理学実験まで、記憶をめぐるさまざまな研究について調べるなかで、記憶の理解が日進月歩していることを感じてきた。その一方で、同時に痛感したのは、「科学だけでは足りない」ということだった。そも

    読書メモ(勉強モード):Mental Time Travel (by Kourken Michaelian)…記憶とは過去のシミュレーションである【前編】 - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)
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    sakstyle 2019/04/30
    記憶の哲学(認識論)、記憶は自然種ではない、エピソード記憶=シミュレーション(エピソード記憶は想像の一種)説