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生物と進化に関するsakstyleのブックマーク (27)

  • 書評 「ダーウィンの呪い」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    ダーウィンの呪い (講談社現代新書) 作者:千葉聡講談社Amazon 書は千葉聡による「ダーウィンの自然淘汰理論」(特にそれが社会にどのような含意を持つかについての誤解や誤用)が人間社会に与えた負の側面(書では「呪い」と呼ばれている)を描く一冊.当然ながら優生学が中心の話題になるが,それにとどまらず様々な問題を扱い,歴史的な掘り下げがある重厚な一冊になっている. 冒頭ではマスメディアがしばしばまき散らす「企業や大学はダーウィンが言うように競争原理の中でもまれるべきであり,変化に対応できないものは淘汰されるべきだ」という言説を,まさに「呪い」であると憂いている.そしてそれが「呪い」であるのは,「進歩せよ,闘いに勝て,そしてそれは自然から導かれた当然の規範である」というメッセージがあるからだと喝破している(それぞれ,「進化の呪い」「闘争の呪い」「ダーウィンの呪い」と名付けられている). 第

    書評 「ダーウィンの呪い」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
    sakstyle
    sakstyle 2024/01/04
    主に優生学の歴史について。最終章では現代の遺伝的強化とトランスヒューマニズムについても。
  • まさかの誤算...人間の保護下で暮らす絶滅危惧種、「あらぬ方向」に急速な進化を遂げてしまったことが判明

    まさかの誤算...人間の保護下で暮らす絶滅危惧種、「あらぬ方向」に急速な進化を遂げてしまったことが判明 <天敵のいない環境で保護されて暮らすうちに、「天敵に捕獲されやすい」方向へと急速に進化しつつあることが研究で明らかに> オーストラリアに生息する可愛らしい有袋類「フサオネズミカンガルー」は、人類が持ち込んだ動物に捕されたり、生息地を奪われたりした結果、絶滅の危機に追い詰められた。現在では人間の手で保護されて徐々に数を増やしているのだが、その結果として「あらぬ方向」へと急速に進化してしまっているのだという。自然で生き延びられるようになってほしい、という科学者の思いに反する皮肉な流れだ。 ■【動画】保護下で暮らし続けた結果、間違った方向に進化してしまったフサオネズミカンガルー オーストラリアの南部と西部に生息するフサオネズミカンガルーは、絶滅危惧種に指定されている有袋類だ。生息数を増やすた

    まさかの誤算...人間の保護下で暮らす絶滅危惧種、「あらぬ方向」に急速な進化を遂げてしまったことが判明
    sakstyle
    sakstyle 2023/06/12
    フサオネズミカンガルー/捕食者がいないので捕食回避反応が弱くなった。
  • 世界最古のコウモリの骨格を発見、しかも新種、5200万年前

    このほど新たに記載された新種のコウモリ「イカロニクテリス・グンネリ(Icaronycteris gunnelli)」の骨格。米国ワイオミング州南西部で発掘され、現在はカナダのトロントにあるロイヤル・オンタリオ博物館に収蔵されている。(PHOTOGRAPH BY ROYAL ONTARIO MUSEUM) コウモリの世界最古の骨格2点が新種であることがわかった。コウモリの化石記録で欠けていた部分のひとつを埋めると同時に、コウモリの進化に関する新たな手がかりとなる発見だ。どちらの骨格も、米国ワイオミング州南西部にある古代の湖底だった場所から発見された。「フォッシル・レイク(化石の湖)」と呼ばれるこの場所には、約5200万年前の亜熱帯の湖の生態系と周囲の森林がまるごと保存されている。 新種のコウモリ「イカロニクテリス・グンネリ(Icaronycteris gunnelli)」の体重は約25グラム

    世界最古のコウモリの骨格を発見、しかも新種、5200万年前
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    sakstyle 2023/04/17
    コウモリの起源はよく分かっていない。「コウモリの反響定位能力は、複数の起源があるか、進化のごく初期から複数回失われるかしてきた可能性」「DNAを見るかぎり、最も近縁なのは有蹄類です。信じられないことです」
  • 異なる道筋で進化した「心」を分析する──『タコの心身問題――頭足類から考える意識の起源』 - HONZ

    タコというのはなかなかに賢い生き物で、その賢さを示すエピソードには事欠かない。 たとえばタコは人間に囚われている時はその状況をよく理解しており、逃げようとするのだが、そのタイミングは必ず人間が見ていない時であるとか。人間を見ると好奇心を持って近づいてくる。海に落ちている貝殻などを道具のように使って身を守る。人間の個体をちゃんと識別して、嫌いなやつには水を吹きかける。瓶の蓋を開けて、中の餌を取り出すことができるなどなど。 タコには5億個ものニューロンがあり(これは犬に近い。人間は1000億個)、脳ではなく腕に3分の2が集まっている。犬と同じニューロンってことは、犬ぐらい賢いのかなと考えてしまいそうになるが、タコは哺乳類らとは進化の成り立ちが根的に異なるので、単純な比較は難しい。では、いったい彼らの知性はどのように生まれ、成り立っているのか。神経系はコストの高い器官だが、それが結果的に生き残

    異なる道筋で進化した「心」を分析する──『タコの心身問題――頭足類から考える意識の起源』 - HONZ
    sakstyle
    sakstyle 2018/12/16
    タコは何故多くのニューロンを持っているのか→被捕食者との関係が一種の社会的行動? 動きの自由度の高い身体を統御するため?/史上最初の「主観的経験」は?など
  • 絶滅クマのDNA、ヒグマで発見、異種交配していた

    ヒグマの亜種で、グリズリーと呼ばれるハイイログマ。べ物や危険の兆候はないかと、風の匂いをかいでいる。グリズリーのDNAの一部も、数万年前に絶滅したホラアナグマに由来する可能性がある。(Photograph by PAUL NICKLEN、 National Geographic Creative) 10万年以上にわたって欧州とアジアを歩きまわっていたホラアナグマ(Ursus spelaeus)は、約2万5000年前に絶滅した。おそらくは狩り、気候変動、人類との生息地の奪い合いなどによって、長い時間をかけて徐々に消えていったものと思われる。 それ以降、この最後の冬眠から目覚めたホラアナグマは1頭もいない。だが、彼らのDNAは今も生きている。新たな研究によって、ヒグマ(Ursus arctos)のゲノムの約0.9~2.4パーセントが、ホラアナグマに由来するものであることがわかったのだ。 この

    絶滅クマのDNA、ヒグマで発見、異種交配していた
    sakstyle
    sakstyle 2018/08/30
    “「種の生殖がその種の中だけで行われていて、ほかの種とはまったく関係ないというのは古い概念です」”
  • 脊椎動物の基本構造が5億年以上変わらなかった理由 - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部

    〜遺伝子の使い回しによる進化的な多様化の制約〜 入江 直樹(生物科学専攻/附属生物普遍性研究機構 准教授) 上坂 将弘(生物科学専攻 博士研究員) 日下部 岳広(甲南大学理工学部生物学科・ 統合ニューロバイオロジー研究所 教授) 倉谷 滋(理化学研究所 主任研究員) 発表のポイント 脊椎動物の基構造が5億年以上の進化を通して変化しなかった要因として、遺伝子の使い回しから生じる制約が寄与している可能性が高いことを大規模遺伝子発現データ解析から明 らかにしました。 遺伝子の使い回しが、新しい特徴を進化させる役割があることは良く知られていましたが、逆に多様化を制限している可能性が高いことを実験データから示しました。 動物に限らず、さまざまな生物において進化しやすい/しにくい生物の特徴を理解することに貢献すると期待されます。 発表概要 我々ヒトを含む背骨をもった動物(脊椎動物、(注1))は、5億

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    sakstyle 2018/04/11
    「6種の脊椎動物の器官形成期(砂時計モデルのくびれの時期)で特異的にはたらいている遺伝子群を探索」「遺伝子をより多く使い回すことは、新しい特徴を進化させる上で重要だった一方で、多様化がその分だけ制約」
  • 脊椎動物の基本構造が5億年以上変わらなかった理由 | 東京大学

    脊椎動物の基構造をつくる時期は、多様化が制約されている 脊椎動物の基構造をつくる時期にはたらく遺伝子は、その時期以外にもいろいろなところではたらいています。この使い回しによって、脊椎動物の基構造が進化を通して多様化しにくくなっている可能性が高いことが今回明らかになりました。 © 2018 Naoki Irie. 東京大学大学院理学系研究科の入江直樹准教授らの研究グループは、脊椎動物の基構造が5億年以上変わらなかった理由として、遺伝子の使い回しが寄与していることを明らかにしました。 我々ヒトをはじめ、他の哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類を含む背骨をもった動物(脊椎動物)は、5億年以上前に出現して以来、さまざまな形の姿に進化し、多様化してきました。しかし、どの脊椎動物種も体の基的な解剖学的特徴は数億年間の進化的多様化を通してもほとんど変わっておらず、その原因は明らかになっていません

    脊椎動物の基本構造が5億年以上変わらなかった理由 | 東京大学
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    sakstyle 2018/04/11
    「遺伝子の使い回しが寄与」
  • 脊椎動物は海にいた時代から歩けたか

    4億年前、最初に歩いた動物は、おそらく体にある小さな突起物をせっせと動かして前進したことだろう。このような運動は今も、過去1億年もの間ほとんど進化していないエイの仲間に見られる。(参考記事:「陸に出た最初の魚、足のような強いヒレ」) 最新の研究で、ガンギエイの一種Leucoraja erinaceaは歩くために必要な、人間と同様の神経回路を持っていることが判明、2月8日付けの科学誌『Cell』に論文が発表された。 背骨を揺らさず歩く このガンギエイは、大きめの皿くらいの平たい体に、長い尾がついている。(参考記事:「【動画】深海エイが熱水噴出孔に卵、温めるためか」) ふつうの魚は、泳ぐ際に背骨(脊椎)をくねらせて前へ進むが、ガンギエイの脊椎はまっすぐ伸びている。この点は陸上動物に似ていて、陸の動物たちも脊椎でなく足の筋肉を使って歩行する。 米ニューヨーク大学医学部神経科学研究所のジェレミー・

    脊椎動物は海にいた時代から歩けたか
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    sakstyle 2018/02/15
    エイの一種でひれを使って前進するガンギエイ。発生の過程と遺伝子を調べマウスと比較。哺乳類と同様の歩行を司る神経回路・遺伝子構造があると判明
  • 哺乳類と昆虫 共通の脳を持つ祖先が存在か | NHKニュース

    ものを触ったときに感じる感覚、「触覚」が脳に伝わる神経回路の構造は、ヒトを含む哺乳類と昆虫とで共通しているとする研究成果を東京大学のグループが発表しました。聴覚や視覚など五感のうち4つではすでに共通の構造があることが判明していて、グループでは、今から6億年ほど前には、哺乳類と昆虫には、共通の脳を持つ祖先が存在していた可能性が高いとしています。 その結果、皮膚が押されたり、関節が曲がったりするのを感知する複数の神経がそれぞれ脳の違った場所に情報を伝えるなど哺乳類と昆虫とで神経回路の構造が共通していることがわかったということです。 視覚、嗅覚、味覚、聴覚、触覚の五感のうち、触覚を除く4つの感覚では、すでに哺乳類と昆虫とで神経回路の構造が共通しているとわかっていて今回の研究で五感すべてで共通点が見つかったことになります。 研究グループの伊藤准教授は、「およそ6億年前には、哺乳類と昆虫の共通の祖先

    哺乳類と昆虫 共通の脳を持つ祖先が存在か | NHKニュース
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    sakstyle 2017/11/04
    6億年前にすでに五感の基礎が出来上がっていたということ?
  •  「美の起源」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    美の起源: アートの行動生物学 (共立スマートセレクション) 作者: 渡辺茂,長谷川寿一出版社/メーカー: 共立出版発売日: 2016/08/24メディア: 単行この商品を含むブログ (1件) を見る 書は共立スマートセレクションの1冊.「動物の認知から美を考える」というちょっと変わったテーマに関するだ.著者はこのテーマについて長年リサーチしている比較認知科学者の渡辺茂.リサーチはいろいろな視点からなされていて,書は基的にその視点ごとに章立てがなされている. 第1章 経験科学としての美学の成り立ち 第1章は導入章として「美学」についての概説となる.著者は美学は「なぜある絵を美しいと感じるか」を考えようという学問であるとしている.そしてアレクザンダー・バウムガルテンから始まる学説史も簡単に紹介されていて,私のような門外漢には参考になるし,読んでいてちょっと面白い. バウムガルテンは

     「美の起源」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
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    sakstyle 2017/11/01
    美学史、進化美学、神経美学、動物の芸術活動(鳥の巣など)、チンパンジーに絵を描かせる、動物の絵画や楽曲弁別実験、動物の好み、人類の洞窟絵画、様々なリサーチや考察を一冊にまとめたもの
  • 地下深部の超極限的な環境に「常識外れな微生物群」を発見 ~マントル岩石と生命との関わりや地球初期の生命進化の謎の解明に前進~ | プレスリリース<海洋研究開発機構

    地下深部の超極限的な環境に「常識外れな微生物群」を発見 ~マントル岩石と生命との関わりや地球初期の生命進化の謎の解明に前進~ 1.概要 国立研究開発法人海洋研究開発機構(理事長 平 朝彦)高知コア研究所地球深部生命研究グループの鈴木志野特任主任研究員らは、J・クレイグベンター研究所、南カリフォルニア大学、ニューファンドランド・メモリアル大学、デルフト工科大学と共同で、マントル由来の岩石域から湧き出る強アルカリ性の水環境に、極めて特異なゲノム(※1)構造を持つ常識外れな微生物が生息していることを発見しました。 上部マントルの主要な岩石であるカンラン岩が水と反応し、蛇紋岩と呼ばれる鉱物に変質する反応は、「蛇紋岩化反応」と呼ばれています。地球上には、この蛇紋岩化反応を介して、pH11を超える強アルカリ性(※2)の非常に還元的(※3)な水が湧き出ている場所があります。研究では、米国・カリフォルニ

    sakstyle
    sakstyle 2017/08/08
    これってもしかして、ニック・レーンの仮説大当たり案件?
  • 深海熱水系は「天然の発電所」 深海熱水噴出孔周辺における自然発生的な発電現象を実証 ~電気生態系発見や生命起源解明に新しい糸口~<プレスリリース<海洋研究開発機構

    深海熱水系は「天然の発電所」 深海熱水噴出孔周辺における自然発生的な発電現象を実証 ~電気生態系発見や生命起源解明に新しい糸口~ 1.概要 国立研究開発法人海洋研究開発機構(理事長 平 朝彦、以下「JAMSTEC」という。)海底資源研究開発センターの山正浩研究員と国立研究開発法人理化学研究所環境資源科学研究センターの中村龍平チームリーダーらの共同グループは、沖縄トラフの深海熱水噴出域において電気化学的な現場測定を行った結果、深海熱水噴出域の海底面で発電現象が自然発生していることを明らかにしました。 深海熱水噴出孔から噴き出す熱水には硫化水素のように電子を放出しやすい(還元的な)物質が多く含まれています。また、この熱水には鉄や銅などの金属イオンも大量に含まれているため、海水中に放出される過程で冷却されて硫化鉱物として沈殿し、周辺に海底熱水鉱床を形成します。研究グループは、海底熱水鉱床の硫化

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    sakstyle 2017/05/01
    “電子の伝達による電流発生が、広い範囲で自発的に”“生命誕生までの多数の障害を越えられる可能性”“宇宙外生命探査の有効な手段の一つとして、その天体の発電能力の評価”
  • 深海熱水噴出孔周辺の海底面で発電現象が自然発生 - JAMSTECと理研

    海洋研究開発機構(JAMSTEC)と理化学研究所(理研)は4月28日、深海熱水噴出域の海底面で発電現象が自然発生していることを明らかにしたと発表した。 同成果は、JAMSTEC海底資源研究開発センター 山正浩研究員、理化学研究所 環境資源科学研究センター 中村龍平チームリーダーらの研究グループによるもので、5月10日付けのドイツ科学誌「Angewandte Chemie International Edition」オンライン版に掲載される。 海底熱水噴出孔では、Fe2+、Cu2+、Zn2+などの金属イオンと、電子を放出しやすい硫化水素、水素、メタンなどのガスを大量に含む熱水が放出されており、周囲の海水によって急激に冷やされることで硫化鉱物が沈殿し海底に鉱床を形成する。同研究グループはこれまでに、この海底熱水鉱床の硫化鉱物が高い導電性を持つことや、化学反応の触媒活性を持ち電極として利用でき

    深海熱水噴出孔周辺の海底面で発電現象が自然発生 - JAMSTECと理研
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    sakstyle 2017/05/01
    “海底に電気をエネルギー源にする生態系が拡がっている可能性や、大昔の地球の深海熱水噴出孔において電気の力で生命が誕生した可能性”そういう話だったのか
  • 深海熱水噴出孔、周囲に電気…生命誕生に影響か : 科学・IT : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

    沖縄島沖の熱水噴出孔。硫化物が煙突のような形を作り、中から熱水が噴き出している(海洋研究開発機構提供) 海底から熱水が噴き出している「熱水 噴出孔 ( ふんしゅつこう ) 」の周囲は、ごく弱い電気が流れる天然の電池になっていることがわかったと、海洋研究開発機構や理化学研究所のチームが発表した。 この電流が、地球最初の生命誕生に大きな役割を果たした可能性があるという。論文がドイツの科学誌(電子版)に掲載された。 チームは、沖縄島から150キロ・メートル北西の東シナ海の海底にある熱水噴出孔(水深約1キロ・メートル)を調査した。その結果、ごく弱い電気が流れる現象が、噴出孔や周りの海底のほか、噴出孔から約100メートル離れた海底でも確認できた。チームによると、海底下の熱水に含まれる硫化水素から電子が放出され、海底内を伝わり、海水内の酸素が受け取る反応が起きて、電気が流れるとみられるという。

    深海熱水噴出孔、周囲に電気…生命誕生に影響か : 科学・IT : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
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    sakstyle 2017/05/01
    「硫化水素から電子が放出され、海底内を伝わり、海水内の酸素が受け取る反応が起きて、電気が流れる」
  • 生物の種とは何か

    「絶滅の危機に瀕した種」──ニュースでしばしば耳にする言葉だ。だが,ここでいう「種」とは何だろう? ある生物集団が種であるかどうかという最も基的な点が,実は学界では必ずしも合意が得られていない。種の概念をめぐって何十年にもおよぶ論争が続いてきたのだ。最新の総説によると,現在使われている種の概念は少なくとも26はある。 少し前ならば,分類学者は翼やヒレの特徴など,目に見える外部形態に基づいて,新種であるかどうかの判定を下していればよかった。しかし,今日ではDNAの塩基配列が読めるようになり,その情報を手がかりにして生物多様性の隠れた鉱脈を堀り当てつつある。このことが,種をめぐる見解の対立がより先鋭化している理由の1つになっている。 科学が世に現れるはるか前から,人間は種を命名してきた。動物を狩猟したり植物を採集したりするには,対象となる生き物が何であるかを示す呼び名が必要だった。近代科学と

    生物の種とは何か
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    sakstyle 2016/09/22
    『日経サイエンス2008年9月号』リンネ→マイアの生物学的種概念→系統学的種概念/デ・ケイロス「種論争は運用上の問題に過ぎない」
  • 科学の森:海底下2.5キロに微生物 生物の進化、生命の謎に迫るカギ - 毎日新聞

    深海の底のさらに下に積もった堆積物(たいせきぶつ)の奥底は栄養分が乏しく、太陽光も届かない。そんな「無生物の世界」と考えられてきた場所から近年、多様な微生物が次々と発見され、生物の進化や生命の存在の条件の謎に迫るカギとして、注目を集めている。【大場あい】 「世界の海底下には未知の微生物が40億トン(炭素換算)もいる。まるで地球の中にもう一つの宇宙があって、そこで生命探査をやっているようなものだ」。海底掘削の国際プロジェクト代表を務める稲垣史生(ふみお)・海洋研究開発機構高知コア研究所長代理は力を込める。 稲垣さんらは昨年、青森県八戸沖の海底下約2・5キロの石炭層から微生物を発見し、100種類以上の培養にも成功したと発表した。地下で生命活動が確認できた場所としては世界最深だ。 この記事は有料記事です。 残り755文字(全文1097文字)

    科学の森:海底下2.5キロに微生物 生物の進化、生命の謎に迫るカギ - 毎日新聞
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    sakstyle 2016/02/04
    八戸沖、発見された地下生物圏としては最深。かつての森が海底に沈み未だに微生物が活動。1000~1万年に1度しか細胞分裂しない。
  •  「形態学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    形態学 形づくりにみる動物進化のシナリオ (サイエンス・パレット) 作者: 倉谷滋出版社/メーカー: 丸善出版発売日: 2015/04/26メディア: 新書この商品を含むブログ (5件) を見る 書は比較形態学およびエヴォデヴォの碩学,倉谷滋による形態と発生と相同についての考察が収められた小で,丸善出版のサイエンスパレットの一冊.発生のはどうしてもドイツ観念論の影をまとって大部なになりがちだが,書は焦点を絞ってコンパクトにまとめられていて嬉しいところだ. 冒頭ではルネサンス期のレオナルド・ダ・ヴィンチの絵画「受胎告知」が振られる.レオナルドは解剖学の知識を元に正確な人体の図を描いたことで有名だが,「受胎告知」ではその知識が天使の翼をよりリアルに見せていると評されている.しかし倉谷は異を唱える.真に動物の身体の成り立ちを知っていたなら天使の翼を背中にリアルに生えさせることができるは

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    sakstyle 2015/06/27
    “比較形態学およびエヴォデヴォの碩学,倉谷滋による形態と発生と相同についての考察が収められた小本”
  • マダニ遺伝子、恐竜から獲得 三重大が確認 - 日本経済新聞

    アフリカに生息するマダニが、動物の血を吸いやすくするためのホルモンの遺伝子を恐竜など宿主の脊椎動物から獲得していたことを、三重大学医学系研究科の岩永史朗准教授が突き止めた。英国科学雑誌「ネイチャー コミュニケーションズ」に掲載された。種の異なる動物の間で機能性遺伝子が伝わる「水平伝播(でんぱ)」現象を確認するのは世界で初めて。岩永准教授は「動物や昆虫のような生物の進化が、水平伝播で起きたという

    マダニ遺伝子、恐竜から獲得 三重大が確認 - 日本経済新聞
  • I sense, therefore I am - 書評 - 図解・感覚器の進化 : 404 Blog Not Found

    2011年02月23日18:00 カテゴリ書評/画評/品評SciTech I sense, therefore I am - 書評 - 図解・感覚器の進化 講談社ブルーバックス出版部山岸様より献御礼。 図解・感覚器の進化 岩堀修明 こういう一冊が欲しかった。 感覚器というものをこれほど時間方向にも空間方向にも横断的に紹介したって多分ないので。 考えるまえにまず感じよう。五よりずっと多いその感覚で。 書「図解・感覚器の進化」は、一冊丸ごと感覚器というありそうでなかった一冊。 第1章 感覚器とは何か 第2章 視覚器 第3章 味覚器 第4章 嗅覚器 第5章 平衡・聴覚器 第6章 体性感覚器 第7章 クジラの感覚器 特定の感覚に特化したは多い。また人間に関する感覚に関して横断的に網羅したも少なくない。しかし生物であれば無脊椎動物まで、進化史であればカンブリア紀まで網羅したものとなると一般

    I sense, therefore I am - 書評 - 図解・感覚器の進化 : 404 Blog Not Found
  • 広がった前途・避けえぬ死。『ミトコンドリアが進化を決めた』 - 殺シ屋鬼司令II

    ミトコンドリアが進化を決めた 作者: ニック・レーン,斉藤隆央出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2007/12/22メディア: 単行購入: 4人 クリック: 88回この商品を含むブログ (32件) を見るたぶん @iwasakiw から最初に教わったのだと思うけれど、今になってしまった。もっと早く読んでおくべきだった。 読んでから、時々思い出して考えてみたり、また読みなおしたりしている。それぐらい思い入れはある。 タイトルが示すとおり、生物が進化する中でミトコンドリアが果たした役割を追求し、全体像を描き出そうという意欲がみなぎっている。ミトコンドリアは細胞内共生でできました、ミトコンドリアが酸素呼吸でエネルギーを作ります、ミトコンドリアは母親から伝わります、ミトコンドリアがプログラム細胞死(アポトーシス)を起爆させます……なんて、生物学者にとってはおなじみのトピックだろ? とあなど

    広がった前途・避けえぬ死。『ミトコンドリアが進化を決めた』 - 殺シ屋鬼司令II