murashitさんによる以下の『ビデオゲームの美学』紹介記事への反応です。 わたしたちが『ビデオゲームの美学』を読むこと - 青色3号 Twitterで書いたように、書評も含めてこれまで見たものの中でもっとも正確かつ詳細に、それも著者の意図を十分に汲みつつ、当の本をまとめている文章だと思う。大変ありがたいです。 記事の最後で第12章の「シミュレーション」についていまいちわからない点があるという指摘がされている。自分でもきちんと書けていなかったところだという自覚があるので、こういうつもりで書いたというのを少し補足しておきたい。正直あまり自信がないので、補足を踏まえてもやっぱりちょっとおかしいんじゃないかというつっこみはあるかもしれない。 前提 murashitさんの記事を読めばポイントはおおむねわかるが、あらためて第12章の前半で「シミュレーション」がどんな概念として導入され、特徴づけられ