「残念ながら、『飲酒量』と『がん全体』のリスクの相関を見ると、飲酒量が増えるほど、罹患するリスクが高まることがわかっています(下グラフ参照)。国際的な因果関係評価では『口腔』『咽頭』『喉頭』『食道』『大腸』『乳房』のがんについてはリスクになるのが確実とされています。この傾向は日本人も例外ではありません」(津金先生) 40~59歳の男性3万5000人を9~12年間追跡した調査。「時々飲む」を1として比べると、酒量が増えるにつれてがんの発症率が高かった。「1日2合以上の飲酒を避ければ、防げるがんの割合は12.5%」と報告されている。(Inoue M,et al.Br J Cancer;2005.92:182-87) 「適量飲酒」と「休肝日」がリスクを下げるカギ では、何に気をつければ、健康を維持しつつ、酒を飲むことができるのだろうか? ここでも多目的コホート研究から明らかになってきたことがある