会社のルールを増やさない 麻野耕司氏(以下、麻野):エッジの立った人事施策をやって、それを組織としての色、いわゆるカルチャーにして、それを事業の強みにも活かしていくときに、経営者の「これはいる。これはいらない」というポリシーというか、背骨が通ってないと、なかなかみんな捨てられない。 たぶん一般的な会社だと、「いや、その社員の評価が間違っていたらどうなるの?」とか、いろいろ捨てられなくて、なかなかできないと思いますけど。柳澤さんの中にある、「こういうことは捨てられるけど、こういうことは捨てたくない」みたいな、考えるときのポリシーってあるんですか? 柳澤大輔氏(以下、柳澤):その観点では人事が比較的クリエーターなので、毎週「こういうことをやりたい」という施策や提案が上がってきます。その中で1つだけ明確なのは、ルールが増えるようなことはやりたくないということです。 社員数が増えてくると、どうして
年功序列が崩壊する中、会社人生で転機を迎える時期はどんどん早まりつつある。 「理不尽な左遷にも理由がある」「左遷もまた人生のスパイスである」――。 話題の書『左遷論』の著者・楠木新さんと、『「穴あけ」勉強法』を刊行した当コラムの著者、河合薫さんが「左遷」をテーマに忌憚のない意見を交わす特別対談の前編。今回は、左遷のリアルなメカニズム、左遷のバリエーション、会社員が「左遷」という言葉を使う際の隠された心情などを話題に、話が進みます。 (編集部) 「左遷」は日本独特の言葉 河合:楠木さんが書かれた『左遷論』を読ませていただきまして、左遷という言葉は、組織の中にいる人から出てくる特有の言葉なんだなと感じました。 楠木:たしかにそうですね。左遷って、明確な定義があるわけじゃなくて主観的な言葉なんです。左遷であるか否かは、本人の受け止め方次第です。たとえば横滑りと思われる異動でも希望した部署でなけれ
河合 薫 健康社会学者(Ph.D.) 東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。 この著者の記事を見る
「大人の学習と成長」「経営学習論」「職場学習論」──。新たな研究領域を次々と創り出している新進気鋭の研究者、中原淳・東京大学大学総合教育研究センター准教授と、インターネットサービス大手サイバーエージェントの曽山哲人・取締役人事本部長の対談の後編をお届けする。 前編では、社員からアイデアを公募して行う新規事業計画のコンテスト「ジギョつく」を例に取り、掛け声倒れに終わることが少なくない、社員に挑戦を促す組織風土づくりのポイントについて語り合った。 後編となる今回は、従来の領域を越えて、組織文化のガーディアン(守護者)としての役目を果たすなど、役割が多様化してきた現在の人事のあり方について意見を交わす。 (前編から読む) 中原 新規事業計画コンテストの「ジギョつく」で、社員に繰り返し参加してもらい、グランプリの受賞を目指して挑戦してもらう。そのために本当にさまざまな工夫をしていらっしゃる。 そう
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