昼からビールをカシュッ! 私はアル中? それとも予備群? 2017/7/4 葉石かおり=エッセイスト・酒ジャーナリスト 「妻より酒!」恐るべき依存症の実態 109万人いるというアルコール依存症とはどういう状態なのだろうか。垣渕さんはこう説明してくれた。 「単純に飲酒量で『ここからが依存症』などと定義できるわけではありません。明確な境界があるわけではなく、その方の生活環境によっても変わります。飲酒量自体より、お酒を飲むことで、身体疾患、精神疾患、暴力、家庭不和や無断欠勤などさまざまな問題が起こり、医師、上司、家族など周囲から注意されているけれど、節酒も断酒もできず、問題が継続しているかどうかを慎重に判断して、アルコール依存症と診断します」(垣渕さん)
私自身、20代の最後の頃、まるまるひと夏を事務所で過ごすみたいな激務に身を投じた経験を持っているのだが、実のところ、その時の細かい出来事は、ろくに覚えていない。記憶が残らないほど睡眠不足だったということなのか、それほど疲れていたということなのか、いずれにせよ、私は当面の苦しさを意識しないほどあからさまに過剰適応していたのだと思う。 この間の事情は、カルト教団への入信の過程に似ている。 ずっと昔に読んだ『カルトの子―心を盗まれた家族』(米本和広著 文藝春秋社)という本には、子供時代をカルト信者の二世として過ごした人々の証言がいくつも収録されているのだが、その彼らの語る教団内での暮らしは、過重労働を強いられている労働者がその試練への適応過程として身につける思考停止の様相と区別がつかないほど良く似ている。 オウム真理教、エホバの証人、統一教会、ヤマギシ会という代表的な4つのカルトの中で育った子供
自殺未遂者の「5人に1人」が、身近な人を自殺で亡くしている 冒頭の調査では、追いつめられた人の“心模様”を垣間見ることができる、とても大切な結果も得られているので、そのあたりも含めもう少し詳しく紹介する。 【自殺未遂について】 •過去1年以内に自殺未遂を経験した人は推計53万5000人で、20代が最も多い(前出) ※推計方法は調査結果から性別・年齢別自殺未遂率を算出し、平成27年度国勢調査の結果を掛け合わせた。 •81.4%が、2つ以上の理由が重なり自殺未遂に至ったと回答 •全体では「健康問題」「家庭問題」「経済的問題」などが原因の上位 •男性(20~39歳)では、「離婚」「事業不振」「失恋」「倒産失業」 •女性(20~39歳)では、「家庭内暴力」「家族の不和」「子育ての悩み」 【自殺念慮について】 •4人に1人(25.4%)が「本気で自殺したいと考えたことがある」とし、そのうちの6.2%
ウツは夫婦間で伝染する スピルオーバーという現象がある。 スピルオーバー(余剰・余波)とはもともと、電波が目的の地域外まで届く現象を指す言葉だが、心療内科では、職場でのストレスと家庭でのストレスがそれぞれの界面を超えて影響を及ぼす現象に使われている。 また、スピルオーバーは夫婦間でも起こり、夫(妻)のストレスが妻(夫)に伝染し、妻(夫)が専業主婦で献身的なほど「夫のかわりにウツ」になる傾向が強い。 件の彼女は専業主婦ではなかったけど、スピルオーバーが起きていたと十分考えられる。加えて、夫を心配する気持ちと、疲れと、自責の念がグチャグチャに絡み合い、感情が割れるだけ割れ、彼女自身が“ストレスの雨”にびしょ濡れになってしまったのだ。 これまでにも、家族がウツなどのメンタル不全に陥ると、本来、傘になるはずの家族の過大な負担になったり、ウツがうつったりと、ネガティブな影響が指摘されてきた。それでも
FEATURES of THEMEテーマ別特集 酒の強さは何で決まる? 悪酔い・二日酔いを避ける飲み方 忘年会や新年会などの時期になると、「久しぶりに飲んだら酒に弱くなっていた」ということに気づく人も多い。酒に強くなったり弱くなったりするのはなぜか。酒を代謝する仕組みや悪酔いしない飲み方、病気とアルコールの関係などを紹介する。 最強の免疫力は「ストレス回避」「適度な運動」「体温上昇」で手に入れる! 風邪、インフルエンザ、新型コロナウイルス──。こうした感染症にかからないために、また、かかっても軽く済ませるために、できるだけ免疫力を高めて対抗したい。本テーマ別特集では、免疫力を高める「ストレス回避」「適度な運動」「体温上昇」で気を付けたいポイント、そもそも免疫力とは何かをコンパクトに紹介していく。 「脂肪肝」を3カ月で撃退する5つの鉄則 「食事を改善すれば脂肪肝は3カ月で良くなる」と肝臓の専
お盆休暇中、あるカメラマンの写真に偶然出会い、思わず目が釘付けになってしまった。「The Death of Conversation」と題した19枚の写真シリーズがそれ。人々の生き様を街中でファインダー越しにえぐり取ることをライフラークとしている、英国ロンドン在住のベイビーケイクス・ロメロ氏が手がけた作品だ。 和訳すれば「会話の死」、意訳するなら「人々の会話はもう死んだ」といったところか。すべての写真に共通するのは、スマートフォンを片手に画面に見入っている人物がモチーフであること。本人たちの意思とは無関係に、彼らがたたずむ空間はそこだけ周囲の世界とは分断したように見える。なんとも言えないもの悲しさが漂っている。 スマホは日常生活を飛躍的に便利にする革新的な製品なのは間違いない。だからこそ、爆発的に普及したのも必然だった。一方で、登場前に当たり前にあったはずの温かみのあるコミュニケーションの
韓国メディアは6月26日、日本で死刑が執行されたことを一斉に、詳しく報道した。 要点は、 闇サイトで出会った3人の男が女性を残虐な手段で殺した 被害者の母親が犯人を死刑にすべきと訴え、5年間で33万人の署名を集めた 名古屋地裁は、被害者を直接殺害した犯人に死刑を宣告した 日本の裁判所は母親の訴えを受け、死刑に関する暗黙のルールを変えた。従来は3人以上を殺害した犯人にだけ死刑判決を下していた 今回の死刑執行は、安倍政権(第1次を含む)において22番目である 国際人権NGO アムネスティは日本の死刑執行を批判している 日本の死刑執行を報じるある記事のコメント欄には6000件を超える書き込みがあった。そのほとんどが、死刑の執行に賛成する内容だった。 「犯罪者にも人権があるという人がいるが、人間であることを放棄した犯罪者に人権はない」 「人権団体が主張する死刑廃止、人命尊重は美しい話だが、娘を奪わ
いざというときに頼れる家族は近くにいないし、あまり近所付き合いもない。でも住み慣れた街で暮らし続けたい――。大都市に住む高齢者にとっては自然な感情だ。それならば新しく「家族」をつくってしまおう。こんな発想から生まれたのが「荻窪家族プロジェクト」。様々な世代の人間が「他人だけど適度な距離感」で暮らすシェアハウス計画だ。両親の介護経験から「これからの時代、家
MIYADAI.com Blog (Archive) > 電子書籍『宮台真司・愛のキャラバン』に寄せた「あとがき」です。 « 東京新聞「政府2トップ(安倍と麻生)のトホホな見識」に登場しています | 『宮台真司・愛のキャラバン』の質疑応答で過去40年の性愛史に言及した部分です » 電子書籍『宮台真司・愛のキャラバン』に寄せた「あとがき」を掲載します。 購入サイトはこちらです。http://www.amazon.co.jp/dp/B00ECHGFDI 宮台真司による「あとがき」 1.ちまたの「ナンパ塾」への違和感 このイベントの開催に至る経緯や動機を説明させていただく。昨今は「ナンパ塾」的なものがブームで、ナンパブロガーたちにも注目が集まる。第一の動機は、これらへの違和感だ。違和感の中身は、第一に「自己啓発」に意識が集中しがちな点。第二に、女性を「物格化」しがちな点。両方は結びついているが、
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