動くものは自分に危険が迫った時に対応できるよう、脳が感知しています。一方、止まっているものには安心を覚えますので、「目をしっかりと見て」と言うのは、それを言っている方が落ち着いて判断するための方便でもあるのです。 華僑はどこを見ているのか 顔の中で一番動きが大きいのは「口」です。 目を作って表情を作ることに慣れている、というのはすでに書きました。ですが、「その口はなんだ!」と注意を受けた人はほとんどいないのではないでしょうか? 食べたり、話したり、呼吸をしたり、と口は常に動くものと認識されていますし、弁明をする時も話さなくてはいけないので、口の動きはそれほど注目されません。 だからこそ、華僑たちは交渉の時に、“無防備”である相手の口元から情報を収集しています。 格言に「目は口ほどにものを言う」というものがあります。ある側面からはそれは当たっていますが、ビジネスの交渉の場面では「口がすべてを