特定の人だけがよく話す一方で、全く言葉を発しない人もいる─。住友生命保険は、現在進行中のIT刷新プロジェクトの会議でこうした事態が起こることを防ぐため、参加者全員が意見を言いやすい会議作りに取り組んでいる。 このプロジェクトは、情報システム部はもとより、商品部・営業部門・事務部門など社内の様々な部門のメンバーで構成されている。「部門横断で検討チームを作ってプロジェクトを進めるのは初めて。システムを使う現場から、従来のシステムの不便な点などを率直に指摘してもらおうと考えた」。情報システム部 システム業務室の岩井剛部長代理はこう話すが、懸念もあった。 メンバーの年齢や役職が多様なので、若いメンバーは年長者に遠慮して発言しにくいこと。また「部門代表」としての意識が先に立って、建て前が先行し、率直な本音が聞けなくなる恐れもあった。 そこで榊巻亮氏らケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズのコンサル