すなわち、「心のマネジメント」とは、部下やメンバーの「心」を、マネジャーやリーダーの都合のいい方向に変えていこうとするマネジメントではなく、部下やメンバーの視点に立ち、その「心」が、自然に、互いの共感力を高めたり、仕事に働きがいを感じたりできるように支援するものである。それは、上から「操作」するのではなく、自然に、「創発」的に、そうした状態が生まれてくるようにするマネジメントである。 では、そのために、マネジャーやリーダーは、具体的に何をするべきか。 まず、われわれマネジャーやリーダー自身が、その職場において、自発性と創造力、協調性と共感力を発揮していくことである。そして、われわれ自身が、仕事に意味や意義を見いだし、働きがいや生きがいを感じることである。 こう述べると、「操作的マネジメント」の手法に慣れている読者は少し拍子抜けされるかもしれないが、「創発的マネジメント」とは、あれこれの「操