不安だらけの日本社会。今こそ、迷惑をかけあうことが未来を拓(ひら)く――。ゴリラの研究をしてきた霊長類学者の山極寿一さん(70)は、低成長時代にめざすべき社会について、こう指摘します。その真意とは――。 人と付き合うことを忘れた社会 ――今の日本社会は不安が広がり、希望を感じている人が少ないように感じます。なぜですか? 一言でいえば、「時間の使い方」にその答えがあると思います。 産業革命までは、人類は自然の恵みに頼り「自分の時間」ではない自然な時間を生きていました。 それが産業革命以後、都市がつくられ、工業生産が始まり、時間を管理するようになった。人工的な時間をつくってしまった。生産を高めるために、なるべく時間を効率的に使うという思想が生まれました。 時間を管理することで、人間は「工業的な時間」に駆り立てられるようになった。私はそこが今、行き詰まりに達しているのだと思いますね。 政府や自治
長期雇用が「タダ乗り社員」を生み出すのは経営者がダメだから 今年3月。ブログに「社員をうつ病に罹患させる方法」と題する文章を載せた社会保険労務士が、業務停止3カ月の懲戒処分を受けたという事件があった。 ときを同じくして、大手人材紹介会社が、ある企業から戦力でない社員をリストアップし、退職を勧め、職探し支援サービスを提供するという業務を1人当たり60万円で引き受けていたことがわかった。 この時、人材紹介会社に企業から支払われた金の一部に、国からの助成金が流れ込んでいたとされたが、カネあるところに悪党あり。 その手口に「こりゃ、いい!」とばかり、なんらかの時に備えてリストラを敢行している企業は決して少なくないのである。 現場で働く人たちが持続的に能力の向上に励めるのは、経営層を信頼する土壌が存在しているからこそ。仮に、現場に潜在能力があっても、雇用に不安があれば、それをやりきる意志を保つのは到
社会人としての価値を高める要素として知識、経験、技術が挙げられる。その上で、現代においてもっとも必要なのは信頼、つまり「クレジット(信任)」だと藤原和博氏は説く。藤原氏はどのようにしてクレジットを蓄積し、自らの価値を高めてきたのだろうか。なお、氏は2013年1月26日(土)、「信頼」を考えるゲーム感覚のセッション「信頼とは何か? 〜コネクション力を体得する」でのファシリテーションを予定している。[写真:スタイル株式会社 竹田 茂/構成:野田幾子] 藤原 和博(ふじはら かずひろ) 東京学芸大学客員教授、前杉並区立和田中学校長、元リクルート社フェロー。1955年生まれ。1978年東京大学経済学部卒業後、株式会社リクルート入社。東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任。1993年からヨーロッパ駐在、1996年から同社フェロー。2003年4月から杉並区立和田中学校校長に、都内では義務教育初の
最近の調査「Civility in America 2011(アメリカの礼節2011)」によれば、雇用者の3人に2人が、職場での礼儀正しさの欠如によって仕事の効率が下がっていると報告している。彼らはまた、「礼儀に関するトレーニングの必要性」に言及している。 多くの雇用者は、信頼の裏切りが同僚との関係に対して悪影響を及ぼすのは、それが重大なものであるか、あるいは恥ずべきと言っていいようなレベルのものである場合だけだと考えている。職場での信頼の醸成に関する専門家であるDennis Reina氏およびMichelle Reina氏は、そういった人々に対して、「考え直して欲しい」と話している。両氏は米国バーモント州ストウにあるReina Trust Building Instituteの共同創設者であり、賞を受賞したビジネス書「Rebuilding Trust in the Workplace(職
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