この記事の3つのポイント 円安・デカップリング・IoT・ガバナンスで経済好調 今こそ、経営者の任期をなくし、長期改革に臨めと言う ただし、社外取締役が社長のクビにできることが大切 日経平均株価は過去最高値を更新。早稲田大学ビジネススクールの入山章栄教授は、日本経済は今度こそ上げ潮に乗りつつあると見る。その要因は4つ。円安、デカップリング、IoT、そしてガバナンスだ。中でも注目すべきはガバナンスで、世界が日本企業に向ける視線が変化しているという。それはどういうことか。今までとどのような根本的な違いがあるのか。 (聞き手は、日経ビジネス編集委員 谷口徹也) 新型コロナウイルス禍も終わり、新しい潮目が来ています。入山先生は今の流れをどう見ていますか。 入山章栄(以下、入山氏):日本ではこれまで「失われた30~40年」と言われていました。それはその通りで、私も米国から日本に帰国して10年になります