このように、世界の経営学で分かってきているのは、組織に重要なのはあくまで「タスク型の人材多様性」であって、「デモグラフィー型の人材多様性」ではない、ということです。 この結果を踏まえて敢えて乱暴な言い方をすれば、「男性社員ばかりの日本企業にとって望ましいダイバーシティは、多様な職歴・教育歴の『男性』を増やすことである」ということになります。逆にこのような組織が、盲目的に「女性だから」という理由だけで女性や外国人を登用することはリスクが大きい、ということになります。 もちろん、私は「女性を登用するな」とか、「外国人を採用するな」と言いたいわけではありません。私個人は、ぜひもっと日本企業に女性や外国人がもっと登用されて欲しいと考えていますし、そういう社会であるべきだと思います。 私がここで申し上げたいのは、「ダイバーシティ経営ブーム」のご時世で、「女性・外国人が加わることが、そのまま組織の活性
入山:なるほど。突き詰めると「自分を否定するような人」も受け入れないと、ダイバーシティを重視しているとは言えない。でもそれは、価値観・考えを多様化させるタスク型ダイバーシティの究極の姿かも。 河合:そうです。でも、案外それが難しい。私も日経ビジネスオンラインの連載で、否定的なコメントをされることが多々ありまして。結構、落ち込むわけです(笑)。でも、不思議なもので、それに対してまた別の人から意見がついたり、コラムを肯定的に評価してくれたりするコメントもつく。すると私も少しだけ気持ちに余裕ができて、否定的な意見を受け入れられるようになるんですね。「ああ、確かにそういう見方もできるよね」って。別の角度から物ごとが見られるようになる。これが「多様性」を受け入れるってことですよね。といっても、こんな覚悟がもてるようになるには、相当の年月がかかりましたけれど(苦笑)。 入山:実は私も最初の本を出したと
強い吸引力は、2次電池の容量を大きくすれば確保できますが、大きな2次電池を使えば質量もサイズも大きくなってしまいます。加えて、同じ容量の2次電池でも、吸引力に電力を割いてしまえば使用時間は短くなってしまいます。さて、どうするか。同社はこの問題を解決することを目的に市場調査を実施しました。顧客に「あなたは1回の掃除に何分かけますか」という質問をしたのです。つまり同社は、1回の掃除にかかる時間だけは、強力な吸引力を発揮するように掃除機を設計しようと考えたわけです。 調査の結果、全体の90%以上が20分以内に1回の掃除を終えていることが分かりました。この結果を基に同社は、20分間は強力な吸引力が衰えずに続く商品を開発し、ヒットを飛ばすことができました。 コンセプトは開発者の思いを優先させて決定し、市場調査はそれを商品仕様に落とし込む時の参考にする。これが「ヒットを飛ばす市場調査の進め方」だと僕は
矛盾は美しくない by 森 哲夫 (05/22) 矛盾は美しくない by 森 哲夫 (05/22) トランプ氏のマーケティング / 宋メールの今後 by 水戸のご隠居 (02/09) トランプ氏のマーケティング / 宋メールの今後 by 三鬼 雷多 (01/31) 三流の政治がもたらす二流の経済 by gh (01/15) 1963年6月中国山東省生まれ。 85年に留学で来日し、92年にソフトブレーンを創業。2005年に東証1部上場を果たし成人後に来日した外国人初のケースとなる。 2006年にソフトブレーンの取締役を辞任し、現在コンサルタントや評論家として北京と東京を行き来する。 変化の激しい現代ですが、多くの経営者は部下に変化を促します。しかし、変化しろと言われてもなかなか変化できないものです。それは虫を怖がる子供に「怖がるな」と叱るようなもので、言われればできることではありません。 カ
多くの人が典型的なもの、例えば「リンゴ」を思い浮かべ、味付けにしても同じく、砂糖やミルク、バターなどを思い浮かべるのである。それらを出発点にしてデザートを考えるために、結果として似たようなものになってしまうのだ。 そこで重要なのが、メンバーの多様性だ。例えば、中国の人にとって、「くだものと言えば?」と聞くと「梨」だそうだ。また、日本人にとって「鳥と言えば?」と聞くと、すずめ、カラスという答えが多い。ペンギンやダチョウとは言わないのである。 一方、アメリカ人にとって鳥といえば、コマドリなのである。典型性が異なる人々が集まったチームでは、より多様な出発点でモノを考える。国や文化を超えたメンバーが集まって作るデザートは、より独創的なものになる可能性が高いということができる。 多様な専門性、バックグラウンド、国籍、文化を持っている人がメンバーになるチームは、チームで一つのことを決めたり、一つにまと
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