入山:なるほど。突き詰めると「自分を否定するような人」も受け入れないと、ダイバーシティを重視しているとは言えない。でもそれは、価値観・考えを多様化させるタスク型ダイバーシティの究極の姿かも。 河合:そうです。でも、案外それが難しい。私も日経ビジネスオンラインの連載で、否定的なコメントをされることが多々ありまして。結構、落ち込むわけです(笑)。でも、不思議なもので、それに対してまた別の人から意見がついたり、コラムを肯定的に評価してくれたりするコメントもつく。すると私も少しだけ気持ちに余裕ができて、否定的な意見を受け入れられるようになるんですね。「ああ、確かにそういう見方もできるよね」って。別の角度から物ごとが見られるようになる。これが「多様性」を受け入れるってことですよね。といっても、こんな覚悟がもてるようになるには、相当の年月がかかりましたけれど(苦笑)。 入山:実は私も最初の本を出したと