メンタルレスキュー・インストラクターの下園壮太さんは、「まずは、五月病の部下が陥っている3つの難しさについて理解をすることが大切」と言う。 まず、1つ目が、「本人も、メンタル不調の悪循環に悩んでいる」ということ。 たとえば、右脚をケガすると右脚をかばって歩く左脚まで次第に痛くなり、動けなくなって全身の活動レベルが低下する。これは、体がダメージを負ったときの悪循環だ。 「心のダメージの場合には、こういったダメージの波及効果がさらに大きくなるのが特徴です。不安が強いとき、自信をなくしたとき、人は焦り、自分が周囲から攻撃を受けないように、無意識のうちにイライラすることによって人を遠ざけようとします。また、わっと相手を攻撃することで一瞬、気持ちがすかっとしたように感じると、どんどん人を攻撃するようになる。そうやって自ら周囲の援助の手をふりほどいていくためにストレスを増やしていき、疲れ果ててうつ状態